3/28・本日、三ツ矢サイダーの日。
三つ矢サイダーきやうだい毀れやすきかな/奥田筆子
兄弟姉妹は他人の始まりなのか・・・。
今、一人用のペットボトルが普通です。
しかし、昔のサイダーは大きな瓶だったとか?
それを家族で注ぎ分けて飲んだとの事。

え~、本日、三ツ矢サイダーの日。
「み(3)つ(2)や(8)」の語呂合わせ、アサヒ飲料が制定しました。
私が幼少の頃、サイダーと言えば、唯一無二、三ツ矢サイダーでしたネ。
え~、三ツ矢サイダーの販売開始は、1884年でありますヨ。

日本に炭酸飲料が伝えられたのは1853年の事。
あのペリー提督が炭酸レモネードを幕府の役人に振舞ったのが最初。

なんと140周年ちゅ~事になるんですね、凄いぃぃぃぃ。
あ、私がよく飲んでいたのがコレコレ、懐かしいネ~。
そして、CMの風吹ジュンがメチャクチャ可愛かったのですぅぅうぅ。
歌は下手だったけど(笑)。


サイダーの胸の谷間に光落つ/小栗釣月
「サイダー」は夏の季語であります。
まぁ、魁て・・・。
え~昨今は炭酸ブーム。
そのレジェンドが「三つ矢」・・・正確には「三ツ矢」でございますよ。
ワイシャツは白くサイダー溢るゝ卓/三島由紀夫
三島らしい句ですね。
この若き清潔感・・・学習院の中等科の頃の創作らしい。
なんと、六歳から俳句を作っていたと言うからサスガですね。

サイダー瓶全山の青透き通る/三好潤子
サイダーや小学校歌口づさむ/高田令子
サイダーのシュワッとさざ波ほどの恋/一門彰子
サイダーの甘き濁りやジュブナイル/篠田大佳
サイダーの弾けて姉の誕生日/小栗釣月

サイダーの海にヴィーナスの爆誕/小栗釣月
海の泡より生まれた・・・。
たまには、ボッティチェッリ以外のヴィーナスを・・・。

わたくし、天秤座で、守護星は、愛の星、美の神ヴィーナスの金星でございます。
オホホホホ。
あ、オススメのアニメです。
『サイダーのように言葉が湧き上がる/2021年』

珍しい俳句のアニメ(笑)。
お題も、5・7・5・・・俳句になっております。
劇中の俳句はすべて現役の高校生が創作。
俳句甲子園の常連校の皆さんです。
若い感性の俳句を読むだけでも感動ものデス。
私の城下の標準木・・・桜、咲きました。
早過ぎ・・・ビックリポン。
浜風に初めて揺るる初桜/小栗釣月
薄桃の君の唇桜咲く/小栗釣月
花鳥風月・・・あとは、初音待ち(笑)。
鶯笛。
ポケットの鶯笛に手の触れぬ/佐藤和枝

子供の頃、誰に作ってもらったんだろう。
竹蜻蛉と鶯笛。
そうだ、竹で凧も作ったなぁ。
鶯笛・・・上手に吹けば、鶯そっくりの音が出るだよね。
親友達と日光に旅行に行った時に売ってたなぁ。

うぐひす笛吹きつ商ふ梅日和/井口初江
鶯笛買うてすぐ吹く大宰府路/秋千晴

梅に鶯。
梅園の販売所で売られていることもあるね。
名物らしいけど(笑)。


買うて来し鶯笛の吹きどころ/小田ひろ
鶯笛、どこで吹くかが問題だっ。
私より、少し上の世代の方は郷愁の玩具なのではないだろうか・・・。
霞む野に鶯笛を籟すかな/松瀬青々
去年の私のトコの初音は四月四日。
あ、初音をご存じない。
初音とはですね~、春季、はじめて聞く鳥の声などデス。
俳句の世界では初音と言えば、鶯です。
今年は桜も早いみたいだから、初音も早いかしらネ~♪
親子して鶯笛を吹きにけり/婆羅
鶯笛の歴史は古いのです。
元々は子供の玩具では無く、鶯の鳴き合わせの訓練用に用いられたのが最初ですネ。
鶯のつけ声(声ならし)には不可欠のモノでした。
ちなみに、鶯の鳴き合わせとは、文字通り、手飼いの鶯を持ち寄りその声の優劣を競ったゲームのことです。

室町時代からあった競技らしく、江戸期の文化年間に大ブームとなったようです。
もちろん現在は違法です、鶯を捕獲する事さえ出来ません。
雀より鶯多き根岸かな/正岡子規
明治でもそうなんですから、江戸期に鶯はどんだけいたのでしょうかね~(笑)。


口笛へ鶯笛で応へけり/石田嘉江
叱られてひねもす鶯笛を吹く/山越勝美
山路来て鶯笛にだまさるる/石添火人
望楼に鶯笛のはねかへる/九万田一海
神苑に鶯笛と笙響く/小栗釣月

早く本物の鶯が鳴かないかしら(笑)。
本日、朝から野暮用が続き帰宅未定。
コメントの返信とご訪問が遅れます。
ごめんなさい。
三月二十六日~七十二候・その十一[桜始開(さくらはじめてひらく)]+新潟県最速開花。
まつ先に風がとびつく初桜/山下由理子

ご無沙汰の酒屋をのぞく初桜/蝶花楼馬楽

お気に入りのBlogにて、桜の開花ラッシュが続きます。
私の地元も今年は十日ほど早くなりそうです。

何ごとも移りのみゆく世の中に花は昔の春に変はらず/沙門良寛
さくら桜そして今日見るこのさくら三たびの春を我ら歩めり/俵万智

二十四節気・第三・【春分】・次候、桜始開。
暖かくなり、桜の花が開きはじめる頃。
東京では十四日に開花宣言されましたね。

父在(いま)す靖国の初桜かな/密門令子
代々の海軍畑初桜/小栗釣月
私の身内も靖国に在す。
ちなみに、花芽の80%以上咲いた状態を満開と言うのだそうですけど・・・。
神代、木花之佐久夜毘売・・・『木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)』が冨士周辺に桜を咲かせたと言う神話があります。

と、言う事で、【初桜】にて。
初桜は、初花としても詠みます。
ご存じの通り、俳句では、花=桜です。
その年に初めて咲いた桜と言うよりは、初めて肉眼で愛でた桜って感じで良いでしょう。

初桜折りしもけふは能(よき)日なり/松尾芭蕉
鳥はまだ口もほどけず初ざくら/上島鬼貫
旅人の鼻まだ寒し初ざくら/与謝蕪村
けふまでの日はけふ捨てて初桜/加賀千代女
初桜風は夕べに移りつつ/山田弘子
何掴むための手のひら初ざくら/倉持梨恵
初桜児の描く丸はおかあさん/浅田光代
初桜見上げてよりの無口かな/出来由子
真新し制服集ひ初桜/小栗釣月

珠のごと長女生まるる初桜/小栗釣月

めぞん一刻のラストシーンも桜でしたね。
良く見えませんね、チラチラしてるのが桜の花びらです。

支那の宣明暦、七十二候・その十一、雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)。
春分、末候の雷乃発声と同じであります。
え~、我が県の南に位置する、上越市高田。
高田城址公園(桜・約4000本)は、日本三大夜桜としての誉れの高い名所。

なんと昨日(3/25)、観測史上最速で開花しましたぁぁぁぁぁ、ビックリポン。
記事の詳細はこちら→【速報】観測史上最速!高田城址公園 サクラ開花宣言

私の城下の桜も早いぞうぅぅぅぅ。
ルンルン♪
春の小川。
古い靴履いてゴッホは春の川 /林田麻裕

漣が漣越ゆる春の川/小栗釣月
春。
お想い出す童謡は、『春の小川』。
春の小川はさらさら行くよ~♪

この歌の舞台は、大正時代の渋谷川の支川河骨川(こうほねがわ)です。
渋谷川は、隠田川と宇田川と言う二つの支流があり、その宇田川の支流が河骨川です。
詳しくはコチラ「渋谷川ルネッサンス」→『春の小川』復活のため……「渋谷川」再生に追い風の兆し。
渋谷には「春の小川」の看板がアチコチにありますよ~。
勤めていた会社の本社は、新宿に移転する前、渋谷の道玄坂にありました、懐かしいです。
春の小川・・・実は、三番まであったんですよね。
また、歌詞は二度も変わりました。
では、新しい順に、比較してみましょう。
~改訂版Ⅱ~
春の小川は、さらさら行くよ。
岸のすみれや、れんげの花に、
すがたやさしく、色うつくしく、
咲けよ咲けよと、ささやきながら。
春の小川は、さらさら行くよ。
えびやめだかや、小鮒の群れに、
今日も一日、ひなたでおよぎ、
遊べ遊べと、ささやきながら。
~改訂版Ⅰ~
春の小川は、さらさら行くよ。
岸のすみれや、れんげの花に、
すがたやさしく、色うつくしく、
咲いているねと、ささやきながら。
春の小川は、さらさら行くよ。
えびやめだかや、小鮒の群れに、
今日も一日、ひなたでおよぎ、
遊べ遊べと、ささやきながら。
~原作~
春の小川は、さらさら流る。
岸のすみれや、れんげの花に、
匂いめでたく、色うつくしく、
咲けよ咲けよと、ささやく如く。
春の小川は、さらさら流る。
えびやめだかや、小鮒の群に、
今日も一日、ひなたに出でて、
遊べ遊べと、ささやく如く。
春の小川は、さらさら流る。
歌の上手よ、いとしき子ども、
声をそろえて、小川の歌を、
歌え歌えと、ささやく如く。
ね~、好みですが・・・。
私的には、昔のマンマが良かったような気もしますがネ~。

行く先はゆくゆく決める春の川/篠藤千佳子
一艇のしづかに速し春の川/斉藤マキ子
名を変へて神域を出る春の川/野上あつ子
おばあさんはどこへ帰った春の川/火箱ひろ
春の川渡れば友の眠る墓/小栗釣月

神代の禊ぎの儀式春の川/小栗釣月
春の川合わせて上賀茂神社かな/小栗釣月
御手洗川と御物忌川の川合(かわあい)の先に上賀茂神社本殿が建っています。


白魚(しらうお)。
月もおぼろに白魚の、篝もかすむ春の空、冷てえ風も微酔に、心持よくうかうかと、浮かれ烏のただ一羽、塒(ねぐら)へ帰る川端で・・・以下、省略・・・(笑)。
明ぼの(曙)やしら魚しろきこと一寸/松尾芭蕉
白魚をふるひ寄せたる四つ手(四ツ手網漁)かな/宝井其角
江戸期の百科事典?的、名著、喜田川守貞の『守貞謾稿』によりますと・・・。

「白魚は江戸隅田川の名物とす。細かき網をもってすくひとる。夜は篝してこれを漁(すなど)る。」と、あります。
芭蕉も其角も食し、白魚漁をみたのでしょう。

ただ、白魚は一尾ずつ数えて売買したとのこと。
ならば白魚は高級魚だったと言う事になりますね。

白魚や椀の中にも角田川(隅田川)/正岡子規

白魚や生けるしるしの身を透かせ/鈴木真砂女

隅田川の白魚漁はいつ終わったのでしょうか?
ある調査によると昭和二十年頃までは生息していたようです。
現在は絶滅した白魚を復活させるべく運動も起こっています。

春の季語、【白魚】。
傍題、しらお、しろお、王余魚、銀魚、白魚網、白魚舟、白魚汲む、白魚火、などなど。
別名、春告魚とも呼ばれる春を代表する味覚のひとつですネ。
今年の大河の主人公の家康は特に白魚を好んだらしいですよ。
佃島で白魚漁をさせたのが築地魚河岸のルーツなんだそうです。
また、額に薄く見える紋様が葵の御紋にそっくりなので殿様魚とも言われております。

わかりますかね、葵の御紋(笑)。
白魚の御紋を拝しかっ喰らふ/小栗釣月
池波正太郎の小説にも常連のお魚ですね、沢山の料理方法があります。
成長しても白魚は白魚、美しく透き通る姿のまま春に遡上して、産卵し一生を終える魚なのです。
白魚の哀しきまでに透き通る/池田光子
白魚の朝日透きたる命かな/野中亮介
しらうをは海のいろして生まれけり/高橋順子
生のうちは半透明ですが、蒸したり煮たりすると真っ白になるので白魚と言うのですぅぅぅぅ。
また、踊り喰いのしらうおは、本来は素魚(しろうお)であり、ハゼ科の別種なのでご注意を・・・。
しかし、踊り食いのイメージぽい句も多いんだよね~、どうなんだろなぁ~。
地域によっては白魚の別種である素魚も「シラウオ」と呼ばれることがあるのです。
それがこの二種類の魚の違いを一層わかりにくくしているのですよね~。
再度確認すると、シラウオは「白魚」で、シラウオ科・シロウオは「素魚」で、ハゼ科。
種類が全く異なる魚です、ちなみに、シラス(イワシの稚魚)も違う仲間ですよ~。

白魚のさかなたること略しけり/中原道夫
白魚の命ひしめく光あり/木原不二夫
白魚やまだ水紋のつづきゐる/豊田都峰
白魚のいづくともなく苦かりき/田中裕明
しら魚や水もつまめばつままるる/鶴海一漁
白魚や不埒の様に揚げらるる/小栗釣月

掻揚。

卵とじ。

私の地元でも小学生の頃までは獲れたんですよ。