秋の日は釣瓶落し。

釣瓶落しって、若い人は使わないよね。
そもそも、釣瓶を知らない、昨今、時代劇も地上波では珍しい時代。


釣瓶を井戸の中へ落とす時のように、早く、速く、真っ直ぐに陽が落ちる事。
また、人間を喰らう妖怪の名前でもあります。
古い言葉でありますが、山本健吉が提唱して定着したと言うから、実は、この、「釣瓶落し」は、かなり新しい季語と言うコトになるワケだ。
秋が特別に陽が落ちるのが早いワケではないが・・・感覚と言うか、ヤヤ肌寒い皮膚観がそのように感じさせるのかもしれない。

釣瓶落しとずるずる海に没る夕陽/寺井谷子
海猫の疎(まば)らに釣瓶落しかな/岩月優美子
定席は釣瓶落しの窓辺かな/西尾憲司
幕上がる釣瓶落しのいまのいま/高田令子
鳥声のけはしき釣瓶落しかな/武井清子
リハーサル終われば釣瓶落しかな/小栗釣月

コメントの投稿
minaさん、連投感謝。
はい、無常観以外のなにものでもありません。
ズバリです。
>あまり好きではありませんが…人肌恋しくなります今だに。
わかります。
で、確かに鬱々としちゃいますよね。
あ~、なんか嫌になっちゃった的な・・・。
>時代劇では釣瓶を井戸にすとんと落とし…くみ上げた水を褌一丁で頭からかぶるシーンあったな~。
ですね。
さすがに釣瓶で水を汲み上げた経験はありませんが・・・。
幼稚園ごろまで簡易式の井戸はありました、しかし、地盤沈下の要因とかで自然消滅しました。
>でも俳句の中の釣瓶落としは雰囲気出しますね。
はい、単純に夕方ではないんです。
急に暗くなったイメージ+メランコリックな作用が・・・。
たぶん、詩歌句の世界だけで生き続ける言葉でしょうね。
一日一日、秋が深まります。
No title
釣瓶落とし…物悲しく無常感が漂います。
あまり好きではありませんが…人肌恋しくなります今だに。
時代劇では釣瓶を井戸にすとんと落とし…
くみ上げた水を褌一丁で頭からかぶるシーンあったな~。
でも俳句の中の釣瓶落としは雰囲気出しますね。