10/4・本日・『素十忌/すじゅうき』
夕霰枝にあたりて白さかな
桃青し赤きところの少しあり
ばらばらに飛んで向ふへ初鴉
甘草の芽のとびとびのひとならび
本日、10月4日は、高野 素十/たかのすじゅうno忌日です。
新潟県にとても縁のアル俳人です。

1893年3月3日~1976年10月4日
高浜虚子に師事。
虚子の唱えた「客観写生」派の頂点。
山口誓子、阿波野青畝、水原秋桜子とともに「ホトトギス」の四Sと称された。
「芹」主宰。
1932年に新潟医科大学(現・新潟大学医学部)助教授となり、
その後、ドイツのハイデルベルク大学に留学する。
帰国後の1935年、新潟医科大学法医学教授に就任、
新潟医科大学第6代学長を経て、1953年、新潟医科を定年退官。
以後、奈良医科大学法医学教授に就任し奈良県高取町に移住。
山本健吉は、素十の句を、単純化の極致と評し、
「素十の成功した句は他の誰よりも、
俳句というジャンルの固有の方法をつかんでおり、
いわばその俳句そのものというべきであって、
現代俳句の大高峰をなしている」
と、賛辞している。
【素十忌】
この里に俳人増えて素十の忌/岩本周熈
廻し酌む形見の酒杯素十の忌/小路紫峡
素十忌や会津八一の歌を掛け/高野富士子
素十忌や衣鉢を継ぎし一俳誌/金子九九
では、素十の優しい眼差しの小さな生き物達を詠んだ句をいくつか・・・、
蟻地獄松風を聞くばかりなり
方丈の大庇より春の蝶
くもの糸ひとすぢよぎる百合の前
ひつぱれる糸まつすぐや甲虫
翅わつててんたう虫の飛びいづる
新潟県内の句碑は十一箇所。
十三夜明日といふ空美しき

~新潟市中央区一番堀通り1-1白山神社境内~
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