3/13・本日・【淡路女忌/あわじじょき】
起し絵やきりりと張りし雨の糸/高橋淡路女
本日、三月十三日は、高橋淡路女/たかはし あわじじょ・・・・の忌日デス。
(1890年~1955年)

昭和30年没、64歳。
高浜虚子、飯田蛇笏に師事する。
蛇笏に「今日において女流界第一に位する」と評された。
【淡路女忌】
みちのくの雪に友置く淡路女忌/松村蒼石
櫻餅葉ごと食うべぬ淡路女忌/阿部みどり女
では、私の好きな淡路女の句を幾つか・・・・。
戸を閉むや月のよければひとり言
売れ残る八百屋の芒後の月
人妻の風邪声艶にきこえけり
冬ざれやものを言ひしは籠の鳥
雪柳さらりと女盛り過ぐ
旅二た夜一と夜時雨れてたのしくて
淡路女と言えば鈴木真砂女と並び【螢】の句が圧巻です。

あやめ咲く宿に泊りて蛍狩
手うつしに螢もらひぬ垣根越し
水をたつ翅の乱れや大螢
薄羽織袂に放つ螢かな
籠の中あなや螢のとびにける
草深くむらがり遊ぶ螢かな
螢とぶや泉石ひろき庭の面
螢の火ほのめく宵となりにけり
飛び殖えてあやなき闇の螢かな
螢火をとり落したる青さかな
螢火の静かに消ゆる愁ひかな
辞世句【あめつちにひれふすこころ淑気満つ】