4/19・本日・『小澤克己/おざわかつみ』の忌日。
青き踏む身ぬちの発条なだめつつ
星空となるまで森のさへづれり
目高来る驚きやすき影連れて
身の透ける思ひの単衣まとひけり
寒林やおのれひとりの道を得て
本日、4月19日は、小澤克己の忌日です。

1949年8月1日~2010年4月19日
「沖」に入会し、能村登四郎、林翔に師事。
「沖」同人、後に、「遠嶺(とおね)」を創刊・主宰。
宇宙と人と自然を一体として見る「情景主義」を提唱した。
では、克己の句をいくつか。
いつも陽の死角にありて浮寝鳥
風が噂ひろげしほどの芽吹山
夏霧をはらひ六十路(むそじ)の舟を出す
西行の目をもつて入る木の芽山
鴨引きし湖あたらしき空を負ふ
嶺々をゆく雲に音あり破芭蕉
悪霊がきてざわめきぬ黒葡萄
高空に水あるごとし青鷹
白鳥を見たしと妻の長睫