4/5・本日・『大岡信』の忌日。
4月5日~七十二候・その13[玄鳥至/つばめきたる]
ヨットハーバー燕の空となりにけり/代田青鳥

二十四節気の清明・初候、玄鳥至。
東南アジアの島々から燕が海を渡り日本にやってくる頃。
燕が来ると本格的な農耕シーズンの到来です、燕に巣は田の土デス。
では、[燕]ツバメ、別名、ツバクラメ、ツバクロなど。
初燕来そうな海の空の色/河内童楽
おもしろき燕の会話雨もよひ/宮澤さくら
空海の徳に寄り来る夕燕/河内童楽
帰宅して見上ぐる軒や燕の尾/伊藤いな栄
築三年遂に我家へ燕来し/岡谷栄子
*昔から燕が巣を作る=縁起がよいと言われます。
やはり、農耕、豊作などと関係があるのでしょう。
また、風水的にも良いようで、なぜなら、ツバメは、
風通しが良く日当たりのよいトコロを選ぶ傾向があり、
その家は、良い環境と言うことにもなるのでしょう。

2018/04/05・本日【清明/せいめい】
4/5・本日・『三好達治』の忌日。
あんぱんの葡萄の臍や春惜しむ
菜の花や渡しに近き草野球
鶺鴒のよけて走りし落椿
落葉やんで鶏の眼に海うつるらし
星とぶや隣家の鯉の水をうつ
柿落葉家鴨よごれて眠りたる
水に入るごとくに蚊帳をくぐりけり
4月5日は、三好達治の忌日です。

明治33年)8月23日~1964年(昭和39年)4月5日
中学で、俳句に没頭し、
「ホトトギス」を購読。
萩原朔太郎に小説を師事。
俳人と言うよりは、
詩人、翻訳家、文芸評論家として、有名。
達治の句をもう少々。
街角の風を売るなり風車
万太郎なき曇り日の雨蛙
春の雪とぶや函嶺(はこね)の裏関所
樫どり(カケスの意)のうかがひ去りし雛祭
紅三頃(こうさんけい)桃の畑を鷗どり
菜の花やかづきやすまぬかいつぶり
艸木瓜(くさぼけ)や山火事ちかく富士とほし
合歓の花ゆれゆれてはつかきらら雲
蚊帳をつる川のむかひのすまひかな
ゆく年や山にこもりて山の酒
以下、有名な達治の詩。
~甃(いし)のうへ(上)~
あはれ花びらながれ
をみなご(おみなこ・女性)に花びらながれ
をみなごしめやかに語らひあゆみ
うららかの跫音〔あしおと〕空にながれ
をりふしに瞳をあげて
翳〔かげ〕りなきみ寺の春をすぎゆくなり
み寺の甍〔いらか〕みどりにうるほひ
廂〔ひさし〕々に
風鐸〔ふうたく〕のすがたしづかなれば
ひとりなる
わが身の影をあゆまする甃〔いし〕のうへ
*甃(いしだたみ) · 甃石(しきいし) · 甃(しきがわら).の意味