4月25日~七十二候・その17[霜止苗出/しもやみてなえいづる]
一枚の早苗の空となりにけり/松本秀一

二十四節気の穀雨・次候、霜止苗出。
晩春らしく暖かくなり、霜の降る心配もなくなり、苗がすくすくと育つ頃。
農家では田植えの準備が始まります、耕運機のメンテ、資材の運搬など、
活気に溢れる田畑に春の日差しが優しく降り注ぎ、緑が豊かになっていきます。
この時期、早苗、と言う季語が一番似合うのではないでしょうか?
ちなみに早苗は夏の季語です、田植えは地域によって違いますが、
だいたい、GW、立夏の過ぎた頃に行われるのではないでしょうか?
では、一足早く夏の季語、『早苗』にて。

うれしさをそよぐ痩田の早苗哉/正岡子規
みちのべや早苗おかれしあと濡れて/木村蕪城
一駅を汽車に乗りたる早苗とり/山口青邨
吾が投げし早苗の束はみな倒る/山口誓子
徒渉(かちわた)る早苗運びや千曲川/水原秋櫻子
注早苗(さなえ/さなへ)とは~苗代から田へ植えかえるころの稲の苗のこと。
4/25・本日・『田川飛旅子/たがわひりょし』の忌日。
竜胆は若き日のわが挫折の色
主婦の手籠に醤油泡立つ寒夕焼
目薬さし耳栓をして月の出待つ
遠足の列大丸の中とおる
蜥蜴の交尾ずるずると雄ひきずられ
納涼映画に頭うつして席を立つ
非常口に緑の男のいつも逃げ
虹を生む蛇口の廻り人集め
本日、4月25日は、田川飛旅子の忌日です。

1914年8月28日~1999年4月25日
「アララギ」に入会、土屋文明に師事。
加藤楸邨の「寒雷」に参加し巻頭を取る。
「風」同人・「寒雷」同人、後、「陸」を創刊主宰。
飛旅子の句を幾つか・・・・。
寒雀子規全集に夜明けたり
燃えつきし焔の形シクラメン
欠席の返事邯鄲を聞く会へ
硝子負ひ寒波の天を映しゆく
掻爬了へ女寒がる首飾り
梨剥くと皮垂れ届く妻の肘
雪靴をもてセザンヌの前に立つ
父の日の忘れられをり波戻る
4/25・本日・「御忌会」
浄土宗の開祖である法然上人の忌日法会。
本来は旧暦1月25日であるが、参詣者の便を考えて、
明治初年から気候の穏やかな四月に行われるようになりました。
え?
浄土宗の開祖、法然上人をご存じない?
あの、[親鸞聖人]の、お師匠様デス。

長承2年4月7日 (1133年)-~建暦2年1月25日(1212年)
法然上人の資料は、
とっても少ないのです。
研究書も全然少ないのです。
もっともっと研究されてしかるべき、
偉大な宗教家だと思いますが・・・。
浄土宗HPはココをクリック→『浄土宗 WebSite』
DEDE、禁断?の書。
『歎異抄/たんにしょう』

著者は、親鸞に師事した自称愛弟子唯円です。
親鸞の没後30年ごろ、唯円が異議異端の嘆(なげき)をしたためた書。
ゆえに、異を嘆く=『歎異抄』と言います。
親鸞から聞きかじった話の中にこの法然上人のお話がが何度も出てきます。
そして、いかに親鸞が法然上人を信頼し尊敬していたかがわかります。
「よきひと(法然)のおほせをかふりて信ずるほかに別の子細なきなり」
絶対的な信頼です、いや信心と言ったほうが良いのか?
「善人なをもて往生をとぐ。いはんや悪人をや」この言葉も、ベースは法然上人でしょう。
法然上人の研究が進む事を希望します。
4/25・本日・【最後の瞽女・小林ハル】の命日。

1900年(明治33年)1月24日~2005年(平成17年)4月25日)
興味のアル方は、
たくさんの本や資料があります。
ネットでググルなり、ご購入下さいマセ。
私は、ご縁があり、
小林ハルさん終焉の地、
胎内やすらぎの家にて、一昨年までは、
年に春秋TO二回LIVEをさせて頂いておりました。
また機会があれば是非にと思っています。
小林ハルさんは既に鬼籍の人でありますが、
いつも小林ハルさんが聴いていると意識して、
やすらぎの家では演奏します・・・畏敬の念をこめて・・・。
信仰心のたかい、小林ハルさんの言葉です。

どこに行ってもいくつになっても、いろいろな苦労はあるものだ、
でも、どんなにせつなくても、心のうちは神さまや仏さまが見透かしておられる。
他の人たちは、そんなことをわからずに、言いたいことを言い、したいことをするが、
私は決して無理なことを言ったり、したりしないで、神さま、仏さまにおまかせしてきた。
信じるものは救われた、と、信じたい・・・・。
合掌。