柊の花、花言葉は保護。
老木になると葉のギザギザや棘もゆるくなるとか。

柊の花、キンモクセイの仲間なので芳香がちょっと似ている。
もう一つの花言葉の「用心深さ」は、葉にはトゲがあるから用心してネって事。
風水の家相では、家の北東が「表鬼門」、南西が「裏鬼門」とされ、
どちらも負の領域であり、また、角から邪鬼(邪悪な妖魔)が侵入すると考えられていました。
ゆえに、古くから魔除けになると信じられていた柊を「表鬼門」に植栽していました。
ちなみに、「裏鬼門」は、南天を植え、節分には、玄関などに柊鰯を・・・あ、以下の写真デス。

別名、鬼の目突き・・・いやはや最強の魔除けですね。

柊の花にかぶせて茶巾干す/阿部みどり女
酩酊の夜や花柊の香を記憶/中原道夫
男傘花ひひらぎを散らしたる/伊藤多恵子
柊の花の寡黙の日が匂ふ/山田弘子
柊の花陰にゐる天邪鬼/高橋将夫
母泣きしところ柊花匂ふ/神蔵器

え~、クリスマスの飾りに使うセイヨウヒイラギはまったく違う種類です。
11/13・うるしの日。

伝説がある。
文徳天皇の第一皇子惟喬親王が、11月13日に京都嵐山法輪寺に参籠された際、
漆の製法や漆器の製造法をご本尊虚空菩薩より伝授、教示をうけ、世間に普及させたと・・・。
我が城下では、江戸時代の初期に漆器を作っており、
村上の歴代藩主も技術研鑽を奨励し漆奉行まで配した。
ゆえに、村上堆朱と言うブランドとなり名産品となる。

堆朱には漆を塗り重ねるという意味があり何度も漆を塗り重ね、
その作業工程は十以上にも及び、また、天候や湿度に大きく左右され、
完成には最低でも一ヶ月以上掛かる作品が少なくないデス。

ちなみに、漆掻きは夏の季語DEあります。
神無月漆の椀を拭いてをり/竹内悦子
雪時雨漆器の螺鈿くもりなく/西村しげ子
紅葉散る漆を塗りし回廊に/前阪洋子
朱漆の椀に初日のさしにけり/内田稔

天暦10年(956年)11月13日・空也忌。

京都の六波羅蜜寺と言えば、有名な空也上人像。

で、踊念仏、六斎念仏、天台宗空也派の開祖と言われる空也上人。
阿弥陀聖、市聖、市上人との異名もアル。
空也が奥州への遊行の朝、「この日を命日とせよ」と言った。
ゆえに、11月13日を忌日とするが、実際は天禄3年(972年)9月11日に、この六波羅蜜寺にて示寂・・・70歳。
ただ資料が少なく不明な点が多い人物です。
下京の夜のしづもりや空也の忌/森澄雄
空也忌のひと時雨またひと霰/綾部仁喜
空也忌の魚板(ぎょばん)の月ぞまどかなる/飯田蛇笏
空也忌の虚空を落葉ただよひぬ/石田波郷
老僧のひよこひよこ踊る空也の忌/吉良ゆき子
空也忌や枯れゆく声の野に満ちて/橋本榮治
花柊空也の息に零れけり/山尾玉藻