柳葉魚(ししゃも)、旨し。

柳葉魚棲む川根釧の雪の中/松下道臣

はらわたの卵をこぼし柳葉魚反る/三宅やよい

私たちがスーパーで買っている、
シシャモは、本当の柳葉魚じゃありません。
ほぼ、キュウリウオorカラフトシシャモ(カペリン)DE、あります。
ゆえに、本当の柳葉魚を、本柳葉魚TO呼ぶように致しましょう。
え~、本柳葉魚は、世界中でも北海道の太平洋沿岸の、
鵡川から釧路のエリアのみでしか獲れない希少種で、鵡川産は特に価値があります。
なぜ北海道の太平洋沖にしか回遊しないのか、詳しい生態は未だ謎のままであります。
また、寿司ネタなどに使われるシシャモ子もカラフトシシャモの魚卵でアル事が多いそうであります。
本柳葉魚は、回遊魚であり、晩秋に産卵のため川を溯上します。
その時期の卵を持った雌は子持ちシシャモといい、珍味とされて高級品であります。
漁期は、十月~十一月頃DE、
地元のみで刺身や寿司ネタ(身の大きい雄を使用)ともなるが、
漁獲量がとても少なく、これまた超高級品であり、幻の魚と言っても良いのであります。

火の上の柳葉魚一瞬艶めける/土肥あき子
啄木の釧路の海よ!シシャモ喰う/井川博年
柳葉魚焼く爆ぜるたまごは月の色/大地真理
町中が磯の匂ひの柳葉魚干し/伊藤宇太子
ふるさとの酒熱うせよ柳葉魚焼く/塩路隆子

