のっぺい汁の季節です。

角川の歳時記においては、新潟県の郷土料理と限定されているが・・・。
島根県津和野・山口県萩に、良く似た郷土料理がアルとも記されている。
一般的に、のっぺい汁はとろみ(片栗)があるが、具財が同じでまったくないモノもある。
具財は家庭によって様々だが、まず、里芋が入っていなくては話にならない。
主役は里芋デス(個人的見解となります・笑)。
で、他にはお好みで。
大根、牛蒡、椎茸、人参、蓮根、絹さや、銀杏、木耳、蒟蒻、蒲鉾、鳥肉、鮭、イクラ、帆立、油揚げ、などなど。
でで、冷やして食べる、まぁ、暖かくても旨いんだけど、なぜか?冷やしたほうが旨い。
もう、二度と食べられない、オフクロの味であります・・・残念。

車座に宇宙の話のつぺ汁/赤尾恵以
わかたれて湯気のつながるのつぺい汁/鷹羽狩行
愚に生きて天下泰平のつぺ汁/松下みどり
散りし子ら集ひて夜ののつぺ汁/川端鶸子
百年の柱を前にのつぺ汁/水田光雄
母の味姉にねだるやのつぺ汁/小栗釣月

年の市。
年の市何しに出たと人のいふ/小林一茶
江戸の年の市は凄かったんだろうなぁ。

冬の季語、年の市。
年越しの料理の具財や新年用の品物を売る大きな年末の市だ。
神社やお寺の境内や大通りに立つ超BIGなマーケットだ。
あ~、上野のアメ横は凄かったなぁ。

馬の尻に行きあたりけり年の市/正岡子規
のぼせたる女の顔や年の市/日野草城
年の市白髪の母漂へり/山田みづえ
皆さんの地元の年の市はどんな感じなのかなぁ~。
十二月は日本中で年の市がひらかれます。
私が子供の頃は大晦日まであちこちで市が立ちましたがこのごろはサッパリです。
近年はネットでのお買い物が多いのでしょうネ、大変なのは宅配便の運転手さんですネ。
若い時の勤務先、本社が花園神社のすぐ近くで、酉の市行きました。

夜空より大きな灰や年の市/桂信子
年の市目移りばかりして買はず/田口渓月
蒟蒻を落して跼む年の市/飴山實

さて、昔の年の市ではどんなモノが売っていたのか?
日用品は、神仏に供する器皿、神折敷・袴・綿帽子・扇子・雪踏・草履・櫛・茶碗・皿・真那板・柄杓・浴桶など。
食料品は、鰤・鯛・鱈・蛸・海老・海鼠・鮑・数子・片口鰯・蜜柑・橙・柚子・柿・海藻・梅干・山椒・牛蒡・大根・昆布など。
これはほんの一部。
当時独り者だった、曽良も一茶も立ち尽くすのみでしたでしょうネ。
12/21・北大路魯山人の命日。
これなくしては、よい芸術は出来ぬ。これなくしては、よい書画も出来ぬ。
絵画然り、その他、一切の美、然らざるなしと言える。
ものさえ分かって来ると、おのずから、趣味は出て来るものである。
趣味が出て来ると、面白くなって来る。
面白くなって来ると、否応なしに手も足も軽く動くものである。

マルチな天才芸術家、では、あまりにも簡単ですね。
篆刻家・画家・陶芸家・書道家・・・そして美食家・料理家。
美味しんぼの海原雄山は、北大路魯山人がモデルと言ったほうが良いか。

1883年(明治16年)3月23日~1959年(昭和34年)12月21日
魯山人は母の不貞によりできた子で、それを忌んだ父は割腹自殺を遂げたそうである。
これが魯山人の人格形成に大きく係わっていると言われています・・・ちょっと可哀想ですね。
六度もの結婚もすべて破綻・・・、また、人間国宝に指定されるもこれを辞退しましたっ。
奇人変人傲岸不遜がトレードマークで、常に悪評が先行したよし、しかし、藝術の腕前は超一流でありましょう。
とは、言え、「低級な人は低級な味を好み、低級な料理と交わって安堵し、また低級な料理を作る。」
などと、言うモノですからネ~、庶民にはまったく理解しがたい人物でアリアス、私も低級ですからネ~。
嫌味なクソ爺であります・・・海原雄山の方がよほど・・・(笑)。
12/21・東寺・終い弘法。
12/21・回文の日。
手がけるのは、俳人&川柳作家の宮崎二健氏。
この人物はなかなか変わっていて面白い。
新宿にある、「JazzBarサムライ」の店主でもアル。
FBはこちら→[新宿・JazzBarサムライFB]
で、回文俳句とは、こんな感じだっ。
よく咲き萩咲くよ
弾道ミサイル勇みうどんだ
四期目で鯛焼いた出目金よ
鳴かずら硬めのものもめた鴉かな
ごねった子すやすややすやす炬燵猫
立った毛は愛弟子等とすりゃリストラしてナマハゲだった
これは、なかなかむずかしいZO(笑)