火の番、夜回り、その時の拍子木の音を寒柝と言う。
寒柝や街に子供の声残る/両角武郎

25年以上も前、都会に住んでいた時に、真冬に夜回り当番なるモノがあった。
時代劇に出てくる、アレである、あの、火の用心♪カンカン♪であります。
カンカンの音を出すのを拍子木(ひょうしぎ)と言い、これがケッコウ重いのでありますWA、なんで長時間は辛い作業でありました。

で、その時の拍子木の音を寒柝(かんたく)と言います、この音、良く響き且つ寂しげで心に残ります。

夜回りの時、幼稚園の娘達が面白がってついてきましたがネ、懐かしい思い出です。
このごろは消防車が廻ってきますがちょっと煩い。
でで、夜回りと言えば、落語の二番煎じでありましょう、ヨシ、久しぶりに落語でも・・・。

水枕中を寒柝うち通る/山口誓子
応へあふ寒柝距離をちぢめくる/高島茂
寒柝のはじめの一打橋の上/本宮哲郎
寒柝やしばし扉の開く終電車/守屋明俊
寒柝や長き手紙の封をせり/岡田史乃
寒柝に星のいくらかずれてをり/村上瑪論
寒柝や終の一打は漁火へ/薮脇晴美
寒柝とアンパンマンの歌聞こゆ/小栗釣月



さて、昨今の都会の出火は、圧倒的に放火が多いのだとか、皆様、ご用心下さいませネ。
「火の用心、さっしゃりましょーっ」
12月27日~七十二候・その65[麋角解/さわしかつのおる]
さて、そろそろ山も眠るか・・・。
12/27・本日・【椋鳩十】の忌日。

1987年(昭和62年)没、享年82歳。
児童動物文学においては右に出る者無しと、断言したい。
私が一番最初に読んだ、と!記憶のある本の作者である。
しかし、最近の子供達は読んでいるのだろうか?
シートン動物記は有名であるが、それ以上に感動を与えてくれた。
もっと、もっと、評価されてもイイ人物である。
誕生の地、長野県下伊那郡喬木村に椋鳩十記念館。
代用教員として赴任し後に、県立図書館長となる地、
鹿児島県に椋鳩十文学記念館がある。
小学校用の国語の教科書でも採用された、
「大造じいさんとがん」という作品が有名デス。

機会があれば、是非、一読を・・・。