花冷え・・・。
雨が続くが・・・春時雨(はるしぐれ)。
『蛤』、春の季語。
昨日、蛤のすまし汁をいただく。
旨かった、旬を食すのは、贅沢の極み。

今ぞ知る二見の浦の蛤を貝合とておほふなりけり/ 西行法師
西行の歌があったハズ・・・。
蛤のふたみにわかれ行く秋ぞ/松尾芭蕉
蛤のひらけば椀にあまりけり/水原秋櫻子

さて、蛤を代表とスル二枚貝は、他のものとは合わないことから、
末永い幸せを願う夫婦の縁に重ねて、婚礼や雛の節句などの細工、
貝合せ(平安時代から伝わる日本の遊び)や、薬・化粧入れにも用いられた。

蛤汁のほどのにごりのよかりけり/能村登四郎
シゴトノハナシ蛤のすましかな/常田創
はまぐりのとうとう白状せぬ一個/村田冨美子
白濁の蛤汁や宴半ば/宇治重郎
蛤汁のにごり礁に雨降れり/中尾杏子
蛤をおさへて椀を傾けし/須原和男
蛤汁の春の濁りを啜るなり/小林鱒一
汐とばす蛤すぐに売り切れし/池田かよ
蛤を焼き夕ぐれを愉しめり/太田土男
あっかんべして蛤の焼かれおり/岐部陽子

3/18・本日は親友の命日・・・二十回忌。
一年はなんと早い、そして過ぎ去ったこの20年を振り返り、
いろいろなコトがあったなぁ~って、あれこれ感じ入っています。
信仰心が薄い私でも、親友の墓参りには必ず行きます。
幹男を忘れたくないからね・・・ま、墓参りって生きてる人間の為にアルわけで・・・。
で、
たけしが、アル番組で言ってたけど、
墓参りは行き帰りの移動が大切なんだって、
車や電車の中で故人をアレコレ思うことなんだって・・・同感ですね。
故人を思うときに、自分を客観的に見ることができます。
また、あいつなら、今の私をどう思うか?とか、イロイロ考えます。
では、もうすぐ、久しぶりの対面です、ナニから話そうか(笑)。
旧暦、三月十八日・本日・<小町忌>

平安時代の歌人、小野小町の忌日?デス。
ただ、伝承のみで、三月十八日の根拠は薄いんですが、ネ。
六歌仙、三十六歌仙としても有名、上の歌は、百人一首の選で小町と言えばだいたいこの歌が・・・。
実は生没年は不詳、絶世の美女の伝説のみ。
生存当時には何も残されておらず、素顔も不明。
実在していたらしいと言う事のみで、謎が多き人物。
生誕の地も諸説あり・・・晩年を営んだ地や墓地も多数存在。
小町のイベントとしては、京都市山科区の随心院の小町祭が一番有名でしょう。

ミス小町コンテストも毎年行われています。

【小町忌】
ビードロの根付を帯に小町の忌/西村弘子
在るがままの花でありたし小町の忌/松谷雅子
小町忌のはんなり香る桜餅/中御門あや
小町忌の老いても母の富士額/西浦昭美
小町忌や芍薬の芽の紅に/山口マサエ
そうそう、平安時代のNo1美男子?在原業平が、
小町にガッツリふられた説がありまして、根拠は、
業平
秋の野に笹分けし朝の袖よりも あはで寝る夜ぞひちまさりける
(古今和歌集・巻第十三・恋歌三・622)
小町
みるめなきわが身を浦と知らねばや離れなで海人の足たゆく来る
(古今和歌集・巻第十三・恋歌三・623)
で、ありますが、さてさて?