明日から降らないみたい・・・空梅雨ポイよね(笑)。

空梅雨の透けて宇宙の黒さ哉/小栗釣月
一昨日、ガツンと雨が来たが、その後は、ショボショボ。

明日から一週間、晴れじゃぁぁぁぁぁ、ならば空梅雨じゃぁネ~(笑)。

ラッキー、長期予報も雨は少なめデスが。
しかぁ~しぃ~、梅雨時期の天気予報はあんまりアテには、ナリマヘンテ。

でも、やっぱり、空梅雨希望♪

空梅雨の朱き月夜と書きおくる/加藤楸邨
空梅雨や日本列島縮むかに/林直入
空梅雨や大地に木の声草の声/川崎光一郎
空梅雨や私の涙あげようか/わかやぎすずめ

空梅雨の空に鳶(とんび)のさしむかひ/蓮尾あきら
空梅雨や夢二の猫の通りけり/須賀敏子
空梅雨や朝な夕なの塩加減/金澤明子
ニットタイ靡かせ空梅雨のバイク/小栗釣月

夏座敷が良いなぁ。
近くて遠いのが夫婦の距離?

夏座敷とは、字の如く、夏っぽく涼しげにした座敷のコト。

エアコンの無い昔、襖、障子などの間仕切りを外して風通しをよくした。
さらに、簾をかけ、籐の家具や涼しそうな掛け軸、金魚鉢などを置いた、生活の智慧だ。

いつせいに子らゐなくなる夏座敷/金子敦
少子化の昨今、法事に子供等が、なんて昔の話か?

寝ころぶを禁ず寺院の夏座敷/田宮真智子
夏休みの座禅?それとも、こちらも法事か?

夏座敷へと水音の運ばるる/小澤克己
夏座敷父はともだちがいない/こしのゆみこ
どの人も柱撫でてく夏座敷/津田このみ
夏座敷母と見知らぬ人のおり/西橋朋子
誰もまだ膝をくづさず夏座敷/片山由美子
うつくしき声の名のりや夏座敷/佐藤たけを
マンボウは酢味噌が旨し夏座敷/小栗釣月


6月16日~七十二候・その27[梅子黄/うめのみきばむ]
あたまをそつて帰る青梅たくさん落ちてる/尾崎放哉
青梅を落すにあびる青時雨/平かつえ

二十四節気の芒種の末候・梅子黄。
梅雨入りと同じくして、梅の実が薄黄色に色づく頃。
青梅は夏の季語デス。

梅の原産地は中国らしい、日本への伝来は奈良時代以前と言われ、「漢方薬」として輸入された。
梅にはなんと五百種以上の品種があり、特定の地域のみで栽培される地方品種が多いそうなのでア~ル。
梅の花は万葉集でも、桜よりダントツ多く詠まれており・・・ね、令和も梅でしょ、新年の梅の宴?ですよね。

昔懐かしい名著「梅干と日本刀」の樋口清之氏は日の丸弁当の合理性を愛をこめて話されておいででしたが・・・。

そうそう、「梅干しの歌」なるモノが存在しています。
二月・三月花ざかり ウグイス鳴いた春の日の 楽しい時も夢のうち
五月・六月実が成れば 枝からふるい落とされ 近所の町へ持ち出され
何弁何合量り売り もとよりすっぱいこの私 塩に漬かってからくなり シソに染まって赤くなり
以下、略。

青梅や餓鬼大将が肌ぬいで/小林一茶
青梅の尻うつくしくそろひけり/室生犀星
犀星の句の青梅に及ばねど/榎本好宏
青梅の最も青き時の旅/細見綾子
青梅のひと粒ごとにある月日/宇田篤子
青梅のたっぷり届く日曜日/小枝恵美子
青梅やむかしむかしは庄屋なる/野澤あき
庭師去りしあと青梅のころころと/林翔
青梅を落としし後も屋根に居る/相生垣瓜人
青梅の産毛が雨の粒はじき/玉置かよ子
青梅の転がり地球青くなる/川南隆
青梅やシャツから透けるブラの紐/小栗釣月

青い梅は、青春の果実だったりスル。
6/16「和菓子の日」、嘉祥の日デス。

嘉祥(かじょう)とは?
嘉祥、嘉定とも書く、起源については諸説あり。
仁明天皇の嘉祥の改元(848年)に結びつける説が有力だがはっきりしない。
宮中の貴族が、友と集まって各々の好物を食べながら、夜遅くまで遊興する自由行事でもあった。
鎌倉時代?からは、陰暦6月16日、16個の菓子を神に供えたあとに食し、
これが吉例となり定着し、健康招福(けんこうしょうふく)の祈願と疫病除けの行事となる。
江戸字時代には、「嘉祥頂戴(かじょうちょうだい)」と称し、将軍が御目見得以上の諸士に大広間にて菓子をふるまった。

黒文字と和菓子と八十八夜かな/玉木克子
楪(ゆずりは)や和菓子屋辞める決意して/町田敏子
盆の僧和菓子とお茶へ合掌す/宮内日出明
原色の水菓子あまた夏の風邪/奥村童舎
水菓子に新涼の灯の隈もなき/上村占魚
和菓子屋の世継ぎの祝い葛桜/小栗釣月

友人に老舗の若旦那にお世継ぎ出来た時に、和菓子が振舞われた。
故郷のお店は続けて欲しいと願います。