ラムネ、近頃は祭の夜店と浜茶屋ですかね。

ラムネ、名句多し。
で、ラムネと言うと、どぅ~しても思いだすのが、『寅次郎と殿様』。

寅のなけなしの飛ばされた五百円札を拾ってくれた老人にラムネをご馳走するシーンであります。
この人が殿様デス、詳しくは映画を観てネ。

現在は、非日常的な飲み物となってしまいましたが、祭や観光地などでタマァ~に見かけます。
当然、手を出してしまうのです。
中身は普通のサイダーのようですが、特別の飲物と感じちゃうのであります。
サイダーとラムネは夏のノスタルジーなのであります。
私ぐらいの人が、好きな理由は一つでしょ。
想い出と懐かしさと、夏の友と恋人サ。

ラムネ抜く少女の頃の青き海/山田正子
少女期やラムネの瓶に舌吸はれ/高倉亜矢子
ラムネ抜く泡に妣(はは・亡母)恋募りけり/泉本浩子
ラムネ呑む昔の音をそのままに/岡佳代子
記憶とは何処へでてゆくラムネ玉/中野京子

「ラムネ」という名の由来は、レモネードから転じた?との説が最有力のようですが、さて?

ラムネ飲む銀河の河心まさかさま/竹下しづの女
ラムネ抜けば志ん生の出の下座が鳴る/今福心太
踏切のさきでラムネを抜いて海/干野風来子
ラムネ玉こつんと月日還りけり/大野崇文
ラムネ飲み雲の裏側おもひをり/小澤利子
いくたびもあぎとあげさげらむねのむ/中原道夫
ラムネ飲む転がるやうな少女たち/高倉和子
ラムネ飲んでその泡のごと別れたる/和田博雄
ラムネ玉の音を呑込む喉仏/岡田正義
一本のラムネ二人の夜の肌/小栗釣月

麦藁鶏魚(むぎわらいさき)&梅雨鶏魚。
跳梁す鶏魚の海は黄金波(くがねなみ)/朝名碧亭

鶏魚は、産卵(はたき)を目前に控えて脂が乗っている夏が旬。
漁の北限はどうも新潟らしく、麦藁蛸と同じで麦の頃や梅雨時の鶏魚が旨いTO言う事。
他、伊佐木、伊左幾とも書き、夜行性。
潮通しのよい岩礁域や藻場、いわゆる【根】の高根に群れで生息しており、昼は水深50Mから100Mの海底魚。
夜になると海面近くまで浮上して、餌の甲殻類や小魚など捕食するので、夜釣りが最適?。
根に棲みついていた小さな魚群が産卵期に集合を繰り返し、大ナブラ(大魚群)なっていくのだそうだ。
広域で捕獲される魚なので地域で呼び名も様々。
東京では「イサギ」、神奈川では「クロブタ」、静岡では「コシタメ」、近畿では「ウズムシ」、九州では「一先(イッサキ)」などなど。
産卵前のイサキの刺身は絶品で鯛を凌ぐとも言われる、もちろん寿司も絶品。


また、塩焼き、煮付け、ムニエル、旬ならどう料理しても旨い。



麦藁鶏魚(むぎわらいさき)、長いから、イサキになっちゃうのね。
汐よしとうなづきて出づいさき船/松崎鉄之介
いさき船横づけにして弁天屋/高澤良一
白鷺の翠微をわたるいさき釣り/飯田龍太
いさき一尾釣りしのみ芦の夕かげり/逸見恵三
いさき食ふ海に六分の入陽かな/榎本好宏
活いさき焼いて煮付けて出汁もとる/小栗釣月
イサキDE一度でいいからやってみたい食べ方がアル。
房総の漁師飯の『水なます』と言うヤツDEある。
どういうモノかと言うと、だ。
まだ生きているイサキを即!三枚におろし、青紫蘇、生姜、茗荷、葱、胡瓜を刻み混ぜて、タタキを作る。
そのタタキを、事前に大きな丼で味噌を氷で溶かした即席の超冷やし味噌汁にぶち込むのである。
船上で喰えらば良いのだが普通は無理である、で、このイサキの冷汁を豪快に掻っ込めば、口の中は夏の生きた涼を味わう事になる。

本格的な夏はそこまで来ている、皆さん、準備万端?。
トマトが実ってるZOooooo♪
水筒を投げ完熟トマト喰らう/小栗釣月

トマト・・・。

別名、唐柿(とうし)、赤茄子(あかなす)、蕃茄(ばんか)、小金瓜(こがねうり)、珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)など。

夏の季語であるトマトですが、春と秋が一番美味しいらしい(笑)。
実は、38歳まで、トマトを食べることが出来なかった。
私のトマト嫌いは友人の間では有名です・・・オリジナルソングまで作った。
で、離婚した時に、記念に何かを克服しようとしんですよね。
それが、トマト・・・プチトマト(和製英語)からはじめてドンドン大きくした。

プチトマト飾りてサラダ仕上がりぬ/林和子

今では、好物でありますヨ♪
日本で食用として利用されるようになったのは明治以降である。
また、現在の日本人好みの味の品種になったのは昭和の中期らしい。

風さわわトマトは赤くなりたいの/松山律子
夕焼けにいちばん近きトマト捥ぐ/日下敬
日の匂ひありしトマトを齧りけり/岡本明美
捥ぎたてのトマト頬張る大地の子/寺内佶
恋の熱冷ますトマトの皮を剥き/高田令子
トマト丸齧りして昭和ふた昔/齊藤實
名水の溢れトマトの浮き沈み/杉本美智江
あの恋は幻なのかトマト喰ぶ/小栗釣月

移り気の完熟蕃茄爆発す/小栗釣月
6月17日は、おまわ(巡)りさんの日。
花火待つまで美しき警察官/対馬康子

1874(明治7)年6月17日、「お巡りさん(警察官)」が日本で初めて誕生したことを受けて記念日に制定されました。

ひまわりと顔を合わせるおまわりさん/朝比奈やよい
おまわりさんになりたいといふ星祭/鹿野律子
火の粉浴び修二会警護のおまわりさん/高澤良一

巡査制度の施行により出来たこの役職は、明治時代、最も憧れの職業だったと言います。

打水をしてあり交番巡回中/松沢満里子
巣燕や交番只今巡回中/福川悠子

親しみの意をこめて警察官を呼ぶ言葉、おまわりサン。

おまわりサンとは、巡査の事でありまして、当時は、邏卒、番人、ポリスなど呼ばれたようですが、明治七年二月に邏卒、番人を廃して巡査と改められたのだそうです。

もともと、おまわりサンは、女子言葉だったらしく、巡査→マハリ、おマワリ、おまわりサンTOの説と・・・。
街をパトロール、つまり、巡回する、「巡る」、「お巡りさん」との説も、まぁ、とっても身近な存在と言う事デスね。
とにかく、昔から庶民の味方DEあったのです。
しかし、昨今、交番襲撃事件が後を絶たず・・・まったく何を考えているのか・・・。
そんな輩は・・・。

厳罰に処していただきたい、法改正もスルべしっ。

交番でばらの接木をしてゐるよ/川端豊子
交番に幼妻住む初つばめ/高野みさお
交番の前ひまわりのあばれ咲き/延原ユキエ
交番も糸瓜を垂れて子規忌来る/山内鏡二
交番に慌て駆け込む虎が雨/小栗釣月
また、身近ゆえに、おまわりサンを主人公にした漫画のいかに多いことか?
ざっと、こんな感じ。





まだまだアルんですが・・・。
我々の為に、命懸けで町の治安を守っている警察官の皆さんにもっと敬意を・・・と、思っています。
ではでは。