町屋も夏暖簾へ。

我が城下、町屋が残っている。
町名もかなり変わってしまった。
鉄砲町なんてのもあったが消えてしまった。
それでも、鍛冶町・塩町・肴町・・・多少残っている。

染物屋もたった二件になってしまったが、営んでいるから嬉しい。

で、夏は、やはり、涼しげな暖簾が嬉しい。
藍色の麻暖簾が一番涼しげかもしれないなぁ~。

青蓼の厨も見えて麻暖簾/泉鏡花
夏のれん宅配便の女声/小池槇女
藍染の夏暖簾出すリストランテ/鈴木多枝子
店先に招き猫置き夏のれん/一ノ瀬千恵

菓舗の字を風に歪ませ夏暖簾/島村絹美
川音のすけて聞こゆる夏のれん/野村鞆枝
近道す町屋の土間の夏暖簾/小栗釣月

夏の風物詩、さて、そろそろ風鈴も登場かな。
紫陽花ネ~、咲かないんだよネ~。
例年ならそこそこ色づいているのに、今年はサッパリじゃぁぁぁぁぁ。
で、こんな感じなのだっ、、コレはまだ良いタイプでアリンス。


紫陽花の何を嫌ふて色付かぬ/小栗釣月
奇麗に咲いたら、本格的に詠ませて頂きますぅぅぅぅぅ。
で、突然ですが、近年、日本で大ブームのイングリッシュ・ガーデンの話。
あの「奇跡の一本松」を描いた、イギリス王立植物園公式植物画家、山中麻須美女史によるとデスなぁ~。



本場のイングリッシュ・ガーデンは、日本の草花がないともはや成立しないのだそうデスわぁぁぁぁぁぁぁぁ。

イングリッシュ・ガーデンで、日本の植物が五割なんてのも全然珍しくないそうなのでありますヨ。

椿類・紫陽花・楓類などなど・・・とにかく多彩なのだそうです。
でで、この件の一番の功績者?はシーボルトでしょうネ。
アジサイの学名に愛人の名前をつけた事は有名ですが・・・。
ハイドランゲア・オタクサ(hydrangea otaksa)。
その女性は、楠本瀧、シーボルトは、「おたきさん」と発音できず、「オタクサ」と呼んでいたとか・・・。
また、シーボルトの娘は、司馬先生の「花神」で大活躍いたしますがネ。
異国に渡った紫陽花は、あれこれアレンジされて、特にガクアジサイはかなり逆輸入されています。
なぜなら、シーボルトが有名にした紫陽花が、ガクアジサイの、「七段花(しちだんか)」という種類だからです。
シーボルトが去ったアトの日本で七段花は、絶滅した「幻の花」と呼ばれ、昭和34年(1959年)、兵庫の六甲山で自生が発見されるまで、日本での現存が確認されていなかったのです。
日本でのガクアジサイの普及は、シーボルトのお陰?なのかもしれませんね。
シーボルトは戻らなかった・・・戻れなかった、かわりに紫陽花が帰ってきたんです。
七変化主戻らぬ七段花/小栗釣月


また、逆もあり、薔薇も日本からイギリスへかなりの品種が行っていますね。
同じ島国同士?なにやら似ているのかもしれませんが・・・。
あ~、思うに、お金持ちのお庭の重厚感、特に門扉の誂えなどは、まさしくそうですね。

万国共通、花は友達、と、言うお話。
素敵なお庭をいつも見せていただき、感謝しています♪
梅雨晴が続く・・・(笑)。

梅雨晴れや手枕の骨鳴るままに/横光利一
梅雨晴の満月光に溺るべし/林翔
何もかも洗いたくなる梅雨晴れ間/恩塚典子
梅雨晴間夕日はどこへ沈まうか/原田暹

梅雨晴&梅雨晴間は、もともと梅雨が明けて晴れの日がつづくという意味で使われたらしい。
しかし、昨今は変わってきて、梅雨の間に突然訪れるラッキーな晴れ渡る日を指すようになった。

梅雨晴や北斗の下の能登に入る/前田普羅
梅雨晴の眩しさ連れて子の家族/田所節子
星ふたつ三つ梅雨晴の夜の道/津田吾燈人
梅雨晴の宮に干さるる宮の傘/渡辺政子
梅雨晴の猫と見合ひをしてをりぬ/山田六甲

金策に明け暮れる日の梅雨晴れ間/福田みさを
梅雨晴間ふはり入り来る風もあり/林翔
梅雨晴間京は蒸風呂ただならず/菅野谷孜子
梅雨晴間リモコン飛行機競ひ合ふ/田中こずえ
梅雨晴間五輪を描く戦闘機/小栗釣月

ずぅぅぅぅぅぅっと続いてチョ(笑)。