今年も稲雀は大忙しです、黄金の海。

秋の季語、稲雀とは、実った稲に群がる雀達の事です。
早いもので、早稲の収穫がはじまったエリアもアルようです。

稲雀降りんとするや大うねり/村上鬼城
稲雀飛鳥の風にひろがれり/中拓夫
夕富士の火屑となんぬ稲雀/高野寒甫
松島や海へ吹かるる稲雀/角川照子
一天に一閃にゆくに稲雀/小栗釣月

雀の数が、ここ二十年で、約80%減少したとのコト。
確かに、雀も燕も鶯も減っていますね、困ったなぁ~。
さて、稲に関連する季語はとても多いのであります。
少しずつご紹介できればと思っています。
え~と、大好きな猫ちゃんも、農家周辺の畔などのパトロールに余念がありません。
さすが、先祖代々?農家の猫の風格?であります、ネズミもスズメも蹴散らしてゆきます。


う~ん、遊んでいるだけかぁ~???
秋の七草・その三、桔梗(ききょう)。
桔梗の咲く時ぽんといひさうな/加賀千代尼


つぼみが画像のように風船の形状の為、英名が【balloon flower】、確かにポンと言う音がしそうだ。
「ときは今あめが下なる五月哉」
*『本能寺の変 431年目の真実』により、下知るを、下なる、としました。*
今年の大河の主人公の家紋ですね。

プチ?本歌取?
時は今桔梗に雨の滴るる/小栗釣月
ちなみに、その縁続き?坂本龍馬も桔梗門ですが変形です。

桔梗も色によって花言葉が違います。
紫は「気品」、白(園芸種)は「清楚」。

朝よりも夕に艶めく桔梗かな/小栗釣月
秋の季語ですが、実際の花期は長く、梅雨頃から九月中旬までと夏から秋までの花です。
中世では「きちこう」と呼ばれていたらしい。
俳句では紫を、短歌では白を詠むことが多いです。


きりきりしやんとしてさく桔梗かな/小林一茶
手拭に桔梗をしほれ(絞れ)水の色/大高源五
むつとして口を開かぬ桔梗かな/夏目漱石
女三十桔梗の花に似たるあり/松瀬青々
二君には仕えずと言ふ白桔梗/小栗釣月

白桔梗君とあゆみし初秋の林の雲の静けきに似て/若山牧水

桔梗の野生種は絶滅危惧種に指定されています
秋の七草・その四、撫子(なでしこ)は、既に掲載済→【撫子が咲く庭で・・・一献。】
なんで、明日(十六日)は、藤袴(ふじばかま)です。