やっと寒くなりはじめた、「穴惑(あなまどい)」
女性の嫌いな・・・いや、私も好きではない、蛇君。

季語、穴惑は、蛇穴に入るの傍題デス。
穴惑い、とは?
冬眠の為に、蛇は穴に入るのだが、穴が定まらず?
いつまでも秋の地上をウロウロと徘徊している蛇君の事です。
まぁ、好きでウロウロしているワケじゃぁ~ないんでしょうけど。
その点、最近の人間様も、自宅に帰りたくない?嘘残業の?帰宅難民が多いらしい・・・。
定刻に仕事が終わっても、ゲームセンターやネットカフェにいる男どものいかに多い事か(笑)。
家庭はもはや安らぎの場所ではないのか・・・でも、自業自得かもデス(笑)。
で、そのサラリーマン?達も、この穴惑いの一種ではないのか?
男にとって居心地の良い穴など皆無なんだよ、我慢せよ、嫌なら一人で暮らせば良い。
穴惑ひ生きる日溜まりやはりなし/つぶやく堂やんま
草ゆらしゆける頭や穴惑ひ/山西雅子
切株のまだ木の匂ひ穴惑/山田三江子
しんがりの人が叫びぬ穴まどひ/村山方
岩陰に尾を余したる穴まどひ/品川鈴子
悪妻を褒めねばならぬ穴惑/小栗釣月
そ~いえば、最近、ツチノコの話を聞きませんなぁ。

私の地元は花札模様・・・。

花札も久しくやってないなぁ。
え~、私の地元、城下町は、海・山・川に隣接しています。
で、私の住まいは城下町の武家屋敷エリアなので町の中心地からヤヤ外れたトコです。
お城の城郭に隣接していると言った方が良いのかな?
で、町の中心は町屋(町人エリア)であります。
が、ちょっと郊外へ行くと、田園と山河が広がる、よースルにど田舎ッス。
今年も行政から【熊・危険】メールが毎日、、朝昼晩と来ている誠に異常な状態です。
そして、ついに、隣の町で熊に襲われて死者が出ました・・・『熊出没特別警報』発令中であります。
さらに、【猪】、【鹿】、【猿】も、ガンガン出現しているんですヨ~。
狸の死骸も国道あたりで頻繁に見かけるし、狐も苅田後を疾走しています。
もはや、小さな動物園ですわ。
でで、熊の次に、危険なのは、【猪】と【鹿】、ね。
猪は暴れ豚ですからね、熊より恐い。
鹿も、普段はコソコソとオトナシク逃げて行くんだけど、現在は秋の交尾期デス。
興奮気味に盛んに鳴いて、♂同士バトルを繰返すのデスわぁぁぁぁぁ。
サカリ中の生き物ほど危険なモノはありません、常に命懸けデス。
ゆえに、気性が荒くなる発情期(9月~11月)は、角や前足で襲い掛かってくるんですと。
鹿の恋・・・、邪魔した巻き添えで殺されてはタマリマセンわね。
実は、某日の早朝、田舎の道で雄鹿に遭遇しました。
で・か・い、んですよ~、見上げました、ビビリました、角もスンゴイの。
しばらく見とれていまして、ハッ、写真をとケータイに手を伸ばしたら山へ消えてゆきました。
2Mはあったなぁ、あんなのに蹴られたらまじ即死っす、いやぁ、驚きました。
ででで、万葉の世界では、大都会の雅とでも申しましょうか・・・。
万葉集では、秋の鹿の声はモノノアワレの代表で、六十八首も詠まれています。
遠くから聞こえる相手を求める鹿の声は、深閑とした森に反響してなんとも悲しいのでしょうなぁ~。

夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜は鳴かず寐(い)ねにけらしも/ 舒明天皇
このころの秋の朝明(あさけ)に霧隠(きりこも)り妻呼ぶ鹿の声のさやけさ/詠み人知らず
武蔵野や一寸ほどな鹿の声/松尾芭蕉

鹿鳴くと言ふ風の音ばかりかな/千代田葛彦
鳴く鹿のこゑのかぎりの山襖/飯田龍太
はぐれ鹿と目の合ふ浮見堂の傍/杉浦典子
まぐはひの後なる鹿の匂ひけり/小澤克己
雌を追ふ鹿軽やかに棚を越ゆ/谷野由紀子
鹿の声月無き夜は猶寂し/小栗釣月
