星月夜(ほしづきよ・ほしづくよ)一。
朔は、ついたちとも読み、旧暦の月の頭をあらわします。
夜空の月も良いけれど、月の無い星空もなかなか良い。
「闇に星の多く明るきをいふなり。月のことにはあらず」
戸口まで送って出れば星月夜/正岡子規

月のない晴れた晩、満天の星々が月明かりのように輝きを放つ様子を、星月夜と言います。
当然、秋の季語デス、秋はすべてが澄み渡るゆえ、ですね。
星月夜は、とてもスペシャルな夜です。
一夜とて我がためにあり星月夜/小栗釣月

きっとオリオン座(冬の季語)が超綺麗ですヨ。

星月夜遮るもののなき故郷/野口光枝
口笛の森より聞こゆ星月夜/豊岡清子
熱唱のピアスの揺れや星月夜/環順子
観覧軍音なく廻る星月夜/北川とも子
黒猫の居着いてしまひ星月夜/関薫子
照らし合ふことなき星や星月夜/片山由美子
俤はジントニックへ星月夜/小栗釣月

都会にいた時に、星空は稀でありました。
珍しく星空に遭遇すると故郷の星月夜を想い出したものです。
都会暮らしの皆さんはどうですか?
望郷の思い溢るる星月夜/小栗釣月