「榾/ほた」。
傍題、根榾、榾火、榾明り、榾の主、榾の宿など。
「榾」とは、囲炉裏や竃(かまど・昔のキッチン)、
また昨今は暖炉などにクベル焚き物、薪(たきぎ)などの事。
いわゆる、山の柴、枯れ枝、木っ端などの類だが、比較的大きなモノを言う。

で、私が、泣いた俳句・・・BEST10の一句。
惜別の榾(ほた)をくべ足しくべ足して/高野素十
親友との別れだ、きっと長い別れだ。
囲炉裏で二人きりの酒宴・・・友に、行くな、とは言えない。
何か互いに深い事情があるのだ、そして、明日の朝に友は旅立つ。
引きとめてはいけないとの思いと、まだ、話し足りない思いが交差する。
別れ難いのだっ。
囲炉裏の火が弱くなると、友情も果てるかの如く感じる。
ゆえに榾をくべる手を休める事が作者はできない。
人は別れの時に、一番心が通う・・・親友ならばなおさらだっ。
囲炉裏の火は、永遠の友情の証として、二人の瞳に、強き炎として、いつまでも消えはしなかったであろう。

はづかしや榾にふすぼる煙草頬(づら)/上島鬼貫
いちはやくもへて甲斐なし榾の蔦/加舎白雄
おとろへや榾折りかねる膝頭/小林一茶
榾の火や伊吹を背負ふ一軒家/正岡子規
人ひとりふえてぬくとし榾の宿/幸田露伴
家ぢうを烟らす風の榾火かな/河東碧梧桐
文読んで烈火の怒り榾を焚く/飯田蛇笏
新らしき長き榾もて初囲炉裡/細見綾子
ふつふつと火の榾どつこい生きてゐる/鷹羽狩行
榾を焚く秘境の宿の猫だらけ/小栗釣月


昨日は、寒月(かんげつ)だった。
十六日の「未明」、久しぶりに晴れました。
奇麗な三日月でしたよ、本当にこの世で一番美しいモノは月だなぁ、感動しましたヨ。

で、月は秋の季語デス。
他の季節は、春、夏、冬、と、必ず月の頭に季節をつけて季語とします。
でで、冬の月、寒中は、寒月or寒の月、とします。

真冬の月の冴える美しさや仄かな暖かみを詠みます。

寒月やこりゃ六方で帰るべし/平井奇散人
墨汁の空寒月の漂へり/橋本弘子
濡れるもの蒼く染めつつ寒の月/三宅やよい
一村の沈む大湖や寒の月/高橋好温
少女差すまた刺し足りぬ寒月光/三池泉
寒月や猫の夜会の港町/大屋達治
舟降りし漁夫寒月へものを言ふ/荒井千佐代
檸檬抛り上げれば寒の月となる/和田誠
ドアノブに触れれば痛し寒の月/山田禮子
軒を出て狗寒月に照らされる/藤沢周平
寒月の仏顔して昇りけり/小栗釣月

あ~、寒月に溶け行く快感がタマリマセン。
狩谷明ギター教室定期演奏会2021・・・オグリン演奏曲目。
今年は、十月十日(日)、午後二時より、開催予定であります、早っ、もう決まっています。
昨年(2020年)は、チャイナコロナ(武漢肺炎)対策により、ケッキョク無観客演奏・・・かえって緊張したわ。
あ、正式名称は。
【第29回/狩谷明クラシックギター・ウクレレ教室&秋葉区ギターアンサンブル定期演奏会/2021】
ながっ・・・(笑)。
会場:秋葉区文化会館。
内容:クラシック音楽を中心に映画音楽など、クラシックギター&ウクレレでの合奏及びソロ演奏。
え~、昨年の私の、演奏曲目は、クラシックではありませんでした。
『Queen』の【Bohemian Rhapsody】をクラシックギターソロ風にアレンジして演奏しました。

まぁ~、Classic Guitar ちゅ~たら Solo 演奏でしょうなぁ~。
合奏は嫌い、せめてDuoかなぁ~。
クラシックギタリストの醍醐味はソロ演奏でしょ?
私はソロしか考えられないんですが、ネ。
で、おいおい、なんで十月のLIVEの話をこんなに早くするのかですって?
だって、今ね~、指を怪我してギターを弾けないわけジャン、つ~事で、演奏曲目を検討中なのでございますヨ。
通常の楽曲は二週間もあればホボホボOKなんだけど、クラシックギターのソロは暗譜も含めて最低半年以上カカルのよネ~、毎年。
でで、今回、ついに、ついに、【Bohemian Rhapsody】以上の大曲難曲に挑みますヨ~。
あ、あくまでも、よ・て・い・ネ、予定・・・マジ予定でしかありません(汗)。
Blogで告知して奮い立たせようかと・・・。
その今年の演奏曲目は・・・。
Chick Corea (チック・コリア)no名曲中の名曲。
Spain (スペイン) で、あります。
イントロは、クラシックギターソロの為の名曲中の名曲、ホアキン・ロドリーゴ作曲のアランフエス協奏曲の第2楽章(アダージョ)が使われており、そこから既に難しい(笑)。
主題の変拍子風のメロディもカナリ難しい、いや、超難しいデス。
イメージしているのは、寺井尚子のLIVEのスペインです。

もちろん、寺井尚子は、本物の生演奏を聴きに行きましたヨ~、最高だったぁぁぁぁぁ♪
と、言う事で、只今、じぃぃぃぃぃと、楽譜を見ていますが・・・。
う~ん、無理かも(笑)。