今日は一日雨・・・春時雨(はるしぐれ)。
冬の時雨は冷たく寂しく暗い・・・。
それとは比べモノにならないほど、明るく華やいだ優しさが春の時雨にはアル。

鯖街道行くか戻るか春時雨/松岡和子
この春の時雨により、木々は萌え始め花は蕾を緩めるのです、春が加速して行きます。
「時雨」の本来の意味は、「ほどよいときに降る雨」だったらし・・・。
チャイナコロナ(武漢肺炎)が速く落ち着き、春時雨の中を連衆たちと歩きたいものだ。

春しぐれやみたる傘を手に手かな/久保田万太郎
事務の灯に春の時雨のくる暗さ/翁長恭子
追悼のことばつまづく春しぐれ/山田弘子
着流しの力士に春の時雨かな/山田禮子
象の耳麒麟の耳に春しぐれ/飯塚ゑ子
春時雨森へ去りゆく神の鹿/高橋照子
しなやかな腰を抱きて春時雨/小栗釣月

墓参り。
クロッカス。
「クロッカスが咲きました」という書きだしでふいに手紙を書きたくなりぬ/俵万智

昨日は城跡周辺をブラリ。
椿と梅が盛りデス。
で、私の目的は・・・クロッカス。
「やぁ、カワイ子ちゃん、今年も会えたね」
長い冬をヨク頑張ったね♪

クロッカス咲いたか孫は幼稚園/小栗釣月
私の地元では春を先駆ける花デス。
関東では2月ごろか?
ヨーロッパは野生のクロッカスで野原いっぱいになる。

クロッカス天円くして微風みつ/柴田白葉女
クロッカスときめきに似し脈数ふ/石田波郷
サフランや雪解雫の音戸樋に/星野立子
クロッカス咲かせ山住みの老夫婦/見学玄
クロッカス苑に咲き満つ朝の弥撒/羽田岳水
朝礼の列はみ出す子クロッカス/指澤紀子
クロッカスしゃがめば太陽の匂ひ/小栗釣月
