妖(あや)しの朧月。
三椏(みつまた)の花。
この、万葉集の一首の、三枝は、三椏の花ではないか?との説と、江戸期に渡来したの説とがあります。

三椏の花や魚板の音乾く/小田悦子

三椏の花、俳句では三椏としても詠みます。
山あい春を彩る、やや濃い黄い花ですね。
みつまたの名の由来は、枝が必ず三つに分れるという特性の為なのですわ。
和紙の原料でもある三椏、高級紙であり、紙幣は三椏で作るんですね~。

三椏や英国大使館鉄扉/佐藤鬼房
三椏の花の眠たくなる黄色 /大橋敦子
三椏やむかひあはせに一里塚/春田淳子
雨けぶる寺三椏の花明かり/阿部悦子
三椏や少女うつむくうすまぶた/祐森彌香
三椏の道標なる山路かな/小栗釣月

赤もあるのね。