2021/06/30【俳句愛好会・幹】今月の句、落掌致しました。
晴れの予報なのにビックリしました。
いやぁ~な天気が続きそうです。
今月は映画はイマイチでしたね。
小説は森博嗣ばかり読んでいます。
で、今月の俳句愛好会[幹]の兼題は、【昼寝】でした、他、春・夏の自由題。

投稿いただいた会員の皆さんへの、添削&アドバイスは随時。
会報は七月十日ごろまで送付します。
でで、次回の兼題は、『冷奴』です。

舌で味わう季語ですが、薬味や配膳も含めて涼への誘いを詠めたら良いですね。

また、先達のように、人生を組み合わせるのも一興かと・・・。
では、例句ですが・・・言い訳。
今回、私が選ぶ句はどうも晩酌の気配がする。
それも、序盤戦の静かなる時間のお通し的存在だ。
しかも、冷酒がそっと傍にあるわけね。
飲めない人は無理にお酒の背景で詠まなくてもよいです。

冷奴隣に灯先んじて/石田波郷
新婚の頃の句のようですね。
お隣よりも早く灯して夕餉・・・晩酌かな。
たぶん、おかずは冷奴と香の物ぐらい。
貧しい中にも夫婦の幸せを感じさせる一句。
下戸われに酒豪の子とは冷奴/伊東白楊
よくある話で、トンビが鷹を生んだり、下戸の子がうわばみだったり。
父と子での晩食なのだろう、子供があまりにも酒豪なので溜息をついているのだ。
実は私の長女も酒豪で、いわゆる、ザル女であったが、二人の母となりどうなのか(笑)。
冷奴酒系正しく享け継げり/穴井太
こちらもよくある話。
祖父も、父も、そして作者も、お酒が大好き。
のんべいの家系=正当な酒系としたトコロが面白い。
こちらは血縁三世代での酒盛りであろうか(笑)。
そばに居る妻の眼を借る冷奴/村越化石
人呼んで「魂の俳人」。
ハンセン病、その後遺症と闘いながら創作した。
薬の副作用で晩年には全盲となった。
ゆえに、妻の目を借りたのだろう。
冷奴つまらぬ賭に勝ちにけり/中村伸郎
酒の席での戯言だろう。
何を賭けたのか?たぶん、下ネタ系ではないか?
普通は勝って喜ぶのに嬉しくない状況なのだ。
冷奴くづして明日が積みあがる/北大路翼
この俳人は危険だ(笑)。
第一句集『天使の涎』は衝撃的だった。
興味のある人はググッて欲しい。

他、夏の季語で自由題デス、締切は、七月三十日です。
六月尽。
6/30・夏越の祓(なごしのはらえ)or夏越様。
木下闇(こしたやみ)。
木の暗の繁き尾の上をほととぎす鳴きて越ゆなり今し来らしも/大伴家持
望月の駒牽く時は逢坂の木の下闇も見えずぞありける/恵慶法師

須磨寺や吹かぬ笛聞く木下闇/松尾芭蕉

夏の季語、木下闇。
傍題は、下闇(したやみ)・青葉闇(あおばやみ)など。
鬱蒼と茂る夏木立の根下の暗がり、昼なのに闇が深く重い。
視覚の状況にもよるが、なにやら不穏な気分になる。
万葉集では、木下闇風に、木の晩(このくれ)・木暮(こぐれ)が使われている。
古の歌には、夏の昼の闇のイメージは無い、江戸期の俳諧がそのように限定したのか?

黒塀もまぎるるほどの木下闇/鷹羽狩行
木下闇足音に憑くわが足音/豊田都峰
もいっぺん振り向くやろか木下闇/中原幸子
木下闇おいてけ堀の水の泡/菊池和子
火を焚くやさらに奥なる木下闇/水野恒彦
木下闇抜けて戻りし己が影/高柳かつを
山姥のひそみゐるかも木下闇/長沼紫紅
ふつふつと妖気の溜まる木下闇/小栗釣月

6/29・本日は、偉大なる music arranger [大村雅朗/おおむらまさあき]の命日。
by松本隆
懐かしい痛みだわ~ ずっと前に忘れていた~
でもあなたを見たとき~時間だけぇ~後戻りしたのぅ~♪
大村雅朗氏は、天才アレンジャー[編曲家]であり、作詞、作曲家、、キーボーディストでもあります。

1951年5月8日~1997年6月29日。
前日スタジオで倒れ、翌日の6月29日、肺不全のため46歳で静かに息をひきとりました。
あれこれ私が書くよりは、この記事をご覧頂きたい→『「SWEET MEMORIES」作編曲家・大村雅朗さんの功績が書籍に 松田聖子・小室哲哉ら証言』

遺作となった作曲作品、名曲の誉れ高い・・・「櫻の園」。
松本隆により詩がつけられ、松田聖子のアルバム『永遠の少女/1999年』に収録されています。
実はアルバムの収録中、大村の作品と知らずに歌っていた聖子が、涙が止まらず・・・。
そして、松本がその理由を告げた、との美しい逸話があります。
では、「櫻の園」の歌詞の一部を・・・。
Song for you 散り急いだ
無数の花が空を覆うの
木の下で振り向くあなたの幻
もう一度逢いたい
Song for you 散り急いだ
無数の花が道を覆うの
木の下で振り向くあなたの影
さようならって手を振っていた
櫻は別れの花
失った夢だけが~美しく見えるのは~何故かしら?
過ぎ去ったぁぁぁ~優しさも今はぁぁぁ~遠いぃぃx記憶ぅぅぅスィートメモリーズ~♪

