鳥渡る(渡り鳥)。

『月給鳥』、誤字ではない、取ではなく鳥なのだっ、もはや死語なんでしょうなぁ~。

秋に渡ってくる鳥の筆頭は、雁&鴨。
北斎の荒波眼下鳥渡る/小栗釣月
渡り鳥飛行機雲と日暈(にちうん)と/小栗釣月


さて、渡り鳥の中でも、色鳥(秋の季語)と言われる人気のTOP6は以下ではないか。
鶇(つぐみ)。

鶸(ひわ)。

青鵐(あおじ)。

尉鶲(ジョウビタキ)。

花鶏(あとり)。

頭高(かしらだか)。

私が毎日観ているBlogは、鳥の専門家の方々のモノがとても多いのです。
素晴らしい観察日記と神業の写真の数々、毎日、感嘆して拝見しておりますが・・・。
あ~、また、アサハカな知識がバレてしまう、ご指摘があれば是非ご指導下さいマセ。
ちなみに、白鳥は冬の季語ですので、ご容赦を・・・。
鳥渡るこきこきこきと罐切れば/秋元不死男
*「新興俳句事件」に連座して、作者は戦争中に二年ほど拘留さてれいた時の思い出?らしい*

渡り鳥訥々(とつとつ)とうた継ぐもよし/原裕
新宿ははるかなる墓碑鳥渡る/福永耕二
渡り鳥人住み荒らす平野見え/矢島渚男
太陽ははるかな孤島鳥渡る/掛井広通
大空は色紙の如し渡り鳥/上野泰
邪馬台国は何処なり鳥渡る/小栗釣月

9月4日、本日、くし(櫛)の日。

櫛には、二種に分けられる。
髪を梳(と)かす梳(す)き櫛と、髪に飾る挿(さ)し櫛。
お六櫛は、梳き櫛。
名前の由来は、大きさが六寸だったからという説が有力。

お六櫛すこし斜めに十三夜/高島朝子
お六櫛つくる夜なべや月もよく/山口青邨
お六櫛花の香添へて母に買ふ/渡辺恭子
嫁かぬ子へ買ふ秋冷の阿六櫛/中尾杏子
稲光誘ふをんなのお六櫛/小栗釣月
ミネバリの櫛の伝説は有名ですね。
知らない人はググッて下さいマセ。

髪は女の命、櫛は命を支えるものデス。
長い間、櫛は魔除としても使われました。
また、江戸時代のプロポーズ時、指輪ではなく「櫛」を男が女に贈る習慣がありました。
男尊女卑の江戸時代などと言われていますが、それは武家の一部で、江戸では圧倒的に女性優位。
江戸の町の初期、男女比率は女1に対して男5です、男は常に女性を立てていました。

下りたちて天の河原に櫛梳り/杉田久女
十三夜待つつげの箸つげの櫛/古館曹人
母とわが髪からみあう秋の櫛/寺山修司
邯鄲や櫛の歯立ての夜を徹す/加藤知世子
秋鮎を焼くうす闇に櫛おとす/松村蒼石
をんな去り釣瓶落としの飾り櫛/小栗釣月
