秋海棠。
隣の家の庭先より秋海棠が零れ咲いています。

近年は野生化して群生しているエリアも珍しくはありません。
しかしながら、日本原産ではなく、江戸初期に園芸用として持ち込まれた支那からの帰化植物デス。
別名、断腸花(だんちょうか)、瓔珞草(ようらくそう)、相思草、八月春。
『断腸』とは、女性の名前、「瓔珞」とは、観音様の首飾りの事ですね。

俳句をしていなければ花の名前など憶えなかっただろう。
尊敬する永井荷風のあの有名な、近代史の超一級資料でもアル、【断腸亭日乗】は、もちろん、秋海棠の事。
と、言っても後付?らしく、腸に持病のあるに由来し、住居の書斎?を、断腸亭と名づけ、自らを断腸亭主人と称し、庭先に秋海棠を植えたそうだ。
【断腸亭日乗】は、漢文調の名作で、随筆として、また、詩歌句集として、さらにはイラスト集としても、最高傑作であります。
ぜひ、一読下さいマセ。

秋海棠西瓜の色に咲きにけり/松尾芭蕉

臥して見る秋海棠の木末かな/正岡子規
うなだれて花恋ふ花よ秋海棠/渡辺水巴
人去りぬ秋海棠にあめふる日/深江てる子
権妻と秋海棠は日陰好き/小栗釣月

断腸花泪なければ詩もなし/深谷雄大
断腸花野に笛の音のとこしなへ/河合とき
尼寺に尼気配なき断腸花/笹村政子
女とは一途と思ふ断腸花/小栗釣月

映画・『騙し絵の牙』を観た・ネタバレ無し。
今月は既に22本観ていますからハイペースですね。
で、オススメ映画は100本に1本あるかどうかですが…。
作家の塩田武士が大泉洋をイメージして主人公を「あてがき」して話題になった小説。
【騙し絵の牙】

予定通り(笑)?、大泉洋の主演にて、同小説が映画化されましたぁぁぁぁぁぁぁ。

松岡茉優ちゃんだけ(笑)目当てで全然期待しないで観たんだけどネ。


原作は、2018年の本屋大賞にノミネートされた力作ですから普通に面白いんです。
で、映画はちょっと内容が…あ、ネタバレ無しですね~、やめときます。
ただ、予告PVがメチャメチャ期待を上げちゃって、あの予告は無い方が良かった。

予告、駄目駄目映画今季No2ですね。
ちなみに、駄目駄目映画No1は、≪屍人荘の殺人≫ですね。
作品も超絶的に最低最悪ゲロゲロ映画で、せっかくの中村倫也が何のためにいるのかわからなかったッス(笑)。

が、しかし、『騙し絵の牙』では、中村倫也が重要なのね。
だから、先を読めちゃったんだよね~、配役ミス、もっと地味な俳優にするべきだった。

まぁ~、オチはわかっちゃいましたけど、スピード感もあり、イロイロと工夫されててケッコウ楽しめましたね。
俳優陣も曲者が多くて良かったッス。
アニメ以外では、映画・【一度も撃ってません】以来。
約八か月ぶりの、そこそこオススメ作品でしたぁぁぁぁ。
じゃんじゃん。