十一月が逝く。

くろがねの鯉に十一月の逝く/神蔵器
虚子館に十一月をしめくくる/大石よし子
はじまりもしまいも寂し十一月/森理和

墨を水に流して十一月逝けり/浜福恵
よく晴れて十一月もゆかんとす/今橋眞理子
憂国の御霊十一月と逝く/小栗釣月

今年も早いわ、明日から十二月とは・・・困った(笑)。
映画・【ミッドナイトスワン】を、
一週間ほど前に観たのだが…。

その感想を書こうかどうか迷っている…。
で、今後、LGBTQの、特に、トランスジェンダーの、
ドキュメンタリー映画は出来ないものなのだろうか?
プライバシーやらマイノリティーやら越えなくてはならない壁は高いのだろうけれども…。
いや、外国ではあるのかも知れません、私が知らないだけでしょうね。
とにかくドキュメンタリーでも、伝えるべきもののような気がします。
日本のLGBTQ賛同派の政治家が中身の無い人気取りに思えてならないのは私だけ?
まず取り組むべきは、LGBTQの職業選択問題。
その中でもトランスジェンダーは厳しい状況のようだ。
また、性転換手術の希望者を海外ではなく国内で行う事の重要性。
さらに、そのフォローを十分できる医療的、金銭的、バックアップ。
【注】一部の不良外国人の生活保護の支給を取止め、日本人のLGBTQを支援するべきではないか。
もちろん法制度、カウンセリングなどを、心理学者を中心に行う事は山積みでしょう。
しかし、早く取り掛かるべき問題ではないかと…。
あ~ん、結局ダラダラ書いちゃったよ~。
映画そのものの感想は来月かなぁ~、たぶん(笑)。
今日は何の日。
【シルバーラブの日】・老いらくの恋の歌人は冬の薔薇/小栗釣月
【水木 しげるの命日/ゲゲゲの忌】・妖怪は隣にいますゲゲゲの忌/小栗釣月
【満島ひかり様のお誕生日】・映画『川っぺりムコリッタ』、2022年公開予定。

【注】大阪市で実際にあった事例では、
2011年の春に支那国籍の者が多数入国し、外国人登録(2012年7月にこの制度は廃止)が認められた直後に生活保護申請を集団で行うという詐欺行為が発生しました。
その後も偽装結婚など、法の目を潜り悪質な外国人の生活保護受給は続いているのです。
健康保険制度の外国人の悪用もしかりですね。
当然、日本人の悪用も取り締まるべきです。
2021/11/29【俳句愛好会・幹】今月の句、落掌致しました。
連衆の皆さんは如何お過ごしですか?
一昨日、こちらは霰が降りました。
今年は大雪らしいですね、困ります。
で、最初に、来月は師走なので、締切を少し早めます、十二月二十七日です。
でで、連衆の皆さん、月蝕(11/19)を観る事はできましたか?
私のエリアではまったく観れませんでした。
LIVE配信で観ていましたが、肉眼で観たかったなぁ。
また、予定していた今月の二つのLIVEを無事に終える事が出来ました。
十二月はLIVEを、オ・ヤ・ス・ミ・として、只今、来年の仕込み中であります(笑)。
さて、今月の俳句愛好会[幹]の兼題は、【セーター】でした、他、秋・冬の自由題。

投稿いただいた会員の皆さんへの、添削&アドバイスは随時。
会報は十二月十三日ごろまで送付します。
ででで、次回の兼題は、冬の季語、『息白し』です。
傍題は、白息(しらいき)・など。

冬を実感する体感と視覚の季語です。
この季語は、白い息が映像として、しっかりと余韻を残すように、詠まなくてはなりません。

では、例句です。

息白き人重なつて来たりけり/山口青邨
東京の朝の通勤ラッシュの風景はこんな感じだった。
都会の電車は一年中人が重なっている、そこへさらに白い息が重なる。
無言の都会人の孤独感に、人間らしい温みのある白い息を組み合わせた。
下五の切字、けりは、スピードと雑踏のせわしなさを演出するためのものです。
そして、上五の息白きは何度もループしてエンドレスを作り上げています。
稚児舞の息白々と流れをり/清崎敏郎
真剣に舞う子供の息を大きく悠然と詠んだ。
下五の、「をり」の使い方、とても重要です、この「をり」は、今まさに、そこにとどまっているの「をり」です。
ゆえに、稚児舞の動いている瞬間ではなく、舞が終わり、動きが止まり、息が流れている一瞬を捉えた句なのです。
十七文字で動と静の刹那を詠んだ、そして、子供の満足した笑顔も見えるではありませんか。
見事に、白い息の余韻が残っています。
宙跳んで白息揃ふ稚児の舞/橋本榮治
こちらはペア?トリオ?の躍動的なタイミングを捉えた。
舞のクライマックスであろう、バク転?宙返り?とにかく跳んでいるのだ。
空中で技が揃うと同時に、白い息さえも揃って見えたと作者は感じたわけ。
先の稚児舞は動から静止、この句は作者の意志が静止した一瞬を捉えた。
白息をかけて遺愛の眼鏡拭く/角川照子
遺愛の眼鏡とは、多分、夫、角川源義の眼鏡だろう、作者は彼の後妻である。
夫との間に、一男一女を授かりましたがいずれも成人前に亡くなっています。
また、夫亡きあとは、俳誌「河」を引き継いで主宰となりました、今の主催は角川春樹。
この句は、夫が亡くなって年月が経ち、落ち着いた心で、想い出を慈しみながら詠んだのでしょう。

老いてゆく体操にして息白し/五味靖
私は実感、すぐ息が切れるのよね、老いは肉体からですね。
四十をを過ぎて五年ごとに加齢を感じる、それはちょっとした動作で息が切れしたりするからだ。
そんな体でまともにガチの体操なんかしたら、はぁはぁと口で呼吸をすることになる、これはシルバーリハビリ体操かな?
作者は体操での吐く息の白さと量の多さに驚きながら、体操をすればするほど逆に老いてゆくようだと嘆いているのだ。
車窓曇らせし別れの息白し/山田弘子
感動的な別れの場面、電車での別れが一番辛いかもなぁ。
恋人との別れだろうか、作者は既に電車に乗り込んでいる。
車窓越しに見つめ合い電車が出るまでの別れを惜しんでいるのだ。
少しでも近づいてとの思いが窓を曇らせ最後はお互いの白い息しか見えない。
生国を忘れし母の息白し/大木あまり
母親はボケてしまっているんだね。
自分の故郷さえも想い出せない母。
でも、母は生きている、間違いなく生きている。
母の吐き出す白い息を見て作者は命の強さを感じている。
一切を告げてしづかな白息よ/長田等
すべてを話し尽くして落ち着いたのだ。
何があったかワカラナイ、しかし、重要な内容であることはわかる。
休まずに報告者は作者にその内容を身ぶり手ぶりで興奮気味に話したのだろう。
そして、その大役を終えて、報告者の息は少ずつ整い始めたのだ。
息白し「いやいやいや」と登園児/小栗釣月
幼稚園児がバスを待つ間にグズグズ言いはじめた。
渋々、外までは出てきたのだが寒さも重なりすぐに嫌になった。
いやいやをして首を振り、エキサイトする度に白い息が四散する。
最後に泣きながら訴えるも抱えられてバスへ。
また、白い息は人間だけではありません。
犬も猫も、そして、動物園や野生動物も…。


他、冬の季語で自由題です。
今日は何の日。
【いい肉の日】・鋤焼や家族ごっこのはじまりぬ/小栗釣月
【George Harrisonの命日】・Here comes the sun~♪ doo doo doo doo~♪Here comes the sun~♪ and I say It’s all right~♪
大根(だいこん・だいこ)。

ぬぬつと大根ぬぬぬとニュータウン/今富節子

大根。
古名は、おおね。
別名、春の七草の一つで、すずしろ。
漢字では、こう書く、清白or蘿蔔。
収穫期から冬の季語。
器量より太さを競う大根かな/小栗釣月

欧米の種苗会社のカタログに「Daikon」と表記されている。
原産地の地中海沿岸から日本に渡来したのは弥生時代との事。
現在流通している大根のルーツの90%は、尾張の青首ダイコンの「宮重」らしい。
日本で独自に進化を続けた、日本を代表する野菜であり、品種も100種類以上と多い。

大根引一本づゝに雲を見る/小林一茶
流れ行く大根の葉の早さかな/高浜虚子
洗へば大根いよいよ白し/種田山頭火
大根擂(す)る欲望なんてあるにはある/永島理江子
死にたれば人来て大根煮きはじむ/下村槐太

味噌たれてくる大根の厚みかな/辻桃子
新大久保の大根キムチ色の空/夏井いつき
大根を抜くたび富士と目が遇ひぬ/森岡正作
大根曳く股間や日本海青し/角田九十九
禅寺に山と積まるる土大根/小栗釣月

うづ高き大根無人販売所/小栗釣月

大根を見れば母を想い出す。
鰤大根、風呂吹、沢庵漬、すべて手作り、オフクロの味だった。
この寒い季節に、しみじみと懐かしむのです。
11月27日~七十二候・その59[朔風葉払/きたかぜこのはをはらう]
北風にたちむかふ身をほそめけり/木下夕爾
北風に乗って女の恨み節/小栗釣月

二十四節気の小雪・次候、朔風葉払。
本格的な冬の到来がすぐソコまで、北風が吹き始める頃。

北風やイエスの言葉つきまとふ/野見山朱鳥
北風やあをぞらながら暮れはてて/芝不器男
北風や縄跳びの子ら散り散りに/八木久江
北風が北風を呼ぶかくれんぼ/松本圭司
北風を脱ぎつつ宴の座を得たり/豊田都峰
日本が好きで北風やつてきし/高橋将夫
献杯や北風荒るる内と外/小栗釣月

北風やシャッター街の屋台酒/小栗釣月
北風よディランは嘘をついてるぞ/小栗釣月
The answer, my friend, is blowing in the wind
The answer is blowing in the wind
さて、東京の木枯らし一号は吹いたのか?
焚火。
夕焚火一番星を迎えをり/小栗釣月

【落葉焚き】も『焚火』も冬の季語です。
古き良き懐かしい風景、もう見ることは無いですね。
本来、焚火こそが冬の都会の風物詩だったのに法的にままならない…。

焚火より焚火へ声をかけて去る/大串章
咽せるとて焚火をわたり歩くひと/利根川博
御馳走は焚火いちばん針供養/三嶋隆英

そうなんですよ、昔の火はご馳走だったんです。
だから焚火がはじまると人が大勢が集まり寄り添ったんですよね。
焚き火の禁止理由は、発生するダイオキシンらしいのですが、
自然物だけ燃やす条例にすれば環境への影響はそれほど無いのではないか?
キャンプでしか焚火が出来ない世の中になるとはなぁ。

田舎や農村の焚火は業務的要素が強い。
しかし、都会の焚火は、唱歌「たき火」のような詩的抒情がある。
だから、都会で、唱歌「たき火」が生まれたのだ。
毎日お邪魔するお気に入りのブロガーTさん。
あの有名な唱歌「たき火」のモデルとなったお家。
S邸、通称「ケヤキ屋敷」のお近くに在住とか。
なんとも羨ましいお話です。
かきねの♪かきねの♪まがりかどぅ~~♪
歌われている垣根は有名な建仁寺垣ですね。
そして、その垣根の脇には、今も山茶花が植えてあるんですよね~、粋です。

で、今回は、焚火にて。

捨てし身や焚火にかざす裏表 / 川端茅舍
帚目(ほうきめ)の集つてゐる焚火かな/星野立子
わだかまるものを投げ込む焚火かな/小倉涌史
原人の顔並びをり夕焚火/小島健
焚火してふっつり黙る男かな/津田このみ
焚き火して遠き神話の火の記憶/塩見恵介
夕鐘に焔(ほむら)の揺るる焚火かな/小栗釣月

この先は黄泉の國とや夕焚火/小栗釣月

「たきび」 作詞:巽聖歌/作曲:渡辺茂
かきねの かきねの まがりかど たきびだ たきびだ おちばたき
「あたろうか」「あたろうよ」 きたかぜぴいぷう ふいている
さざんか さざんか さいたみち たきびだ たきびだ おちばたき
「あたろうか」「あたろうよ」 しもやけ おててが もうかゆい
こがらし こがらし さむいみち たきびだ たきびだ おちばたき
「あたろうか」「あたろうよ」 そうだん しながら あるいてく

さて、唱歌「たきび」には、
季語が幾つ使われているかわかりますか?
まず、一番は簡単です、三つね。
たきび・おちばたき・きたかぜ。
二番、三番の季語はなんでしょうか?
わかるかなぁ~(笑)。