本日・2022/01/05・【小寒/しょうかん】+『囲碁の日』。

二十四節気・その23・小寒。

「冬至より一陽起るが故に陰気に逆らう故益々冷る也」
小寒は、寒の入りとも言われ、寒さの厳しさが増す頃デス。
小寒から、立春の前日の節分までを「寒の内」と言いますネ。

では、『小寒』
小寒や少女の笛の息遣ひ/鈴木沙万沙
小寒の粒立つてをる言葉かな/栗栖恵通子
小寒やキャラメルプリン揺れやまず/入江一月
小寒の風に声掛け野球帽/内藤紀子
小寒や虎の威を借る小傾城/小栗釣月

「小寒の氷、大寒に解く」、
次節気は、二十四節気の最後、大寒デス。
他、七十二候・その67はこちら→[芹乃栄/せりすなわちさかう]
雪しづか碁盤に黒の勝ちてあり/澁谷道

碁敵と言うのは誠に良い。
碁盤の熱戦。
勝った黒、静かに降る雪の白。
白があってこその黒。

囲碁の日は、本棋院が提唱・・・「い(1)ご(5)」の語呂合せ。

(連句)道すがら美濃で打ける碁を忘る/松尾芭蕉
江戸時代、囲碁・将棋は幕府が保護奨励した。
碁界は寺社奉行の管轄下、家元には俸禄があった。
さて、子規は、囲碁にも造詣が深かった。
囲碁殿堂表彰・14回(2017年)に、殿堂入り。
囲碁の句は二十句ほど詠んだ。
碁の音の林にひゞく夜寒かな/正岡子規
真中に碁盤据ゑたる毛布かな/正岡子規

独り碁や笹に粉雪(こゆき)のつもる日に/中勘助
囲碁の長考には孤独と静寂がつきまとう。
それをアッサリ詠んだっ、さすが、詩人の一句かと思う。
碁盤を見て、外の雪を見て、ココにも白と黒の対比がある。

餅食めば隣の夫(つま)の囲碁の音/小栗釣月
囲碁を打つ音に眠たき松の内/小栗釣月