松過(まつすぎ)。

新年の季語、松過。
正月の松飾りを取り去った後の松の内が過ぎた頃。
一般的に関東では正月七日過ぎ、関西では正月十五日過ぎ。

なんとなく松過ぎ福神漬甘き/岡本眸
松過の餅焼く匂ひ山の駅/及川秋美
松過ぎや女易者が町の角/今泉貞鳳
松過ぎの一日二日水の如/川崎展宏
鼓打つ人今は亡く松過ぎぬ/松本つや女
松過の蕎麦の鶉の卵かな/藤田湘子
松過ぎの風の荒ぶる五合庵/小栗釣月

そして、本日、一月八日は初薬師。
その年最初の薬師如来の縁日。
初薬師(はつやくし)は、新年の季語。
薬師如来、正式名称は、薬師瑠璃光如来。

ハイヒール提げて火渡る初薬師/永井武子
初薬師より青空を連れ帰る/小澤克巳
真言のおんころころや初薬師/馬場一扇
願かけの母の手をひき初薬師/新井桜邨
護摩の火を片手に払う初薬師/小栗釣月
