初蝶。
某Blogではひらひらと蝶が舞っておりました、羨ましいなぁ。

初蝶やわが三十の袖袂/石田波郷
初蝶や異国へ逃げる人の群れ/小栗釣月

春に初めて見る蝶を初蝶と言う。
初蝶に思はず道をゆづりけり/亀田虎童子
行き過ぎてから初蝶と気付きけり/仲寒蟬

春の蝶を見るたびに感激する、幻を見ているような気分にもなる。
おぼつかない感じでヒラヒラと飛ぶ蝶は長閑で良い。
気温が低いと蝶は飛ばない、麗かな春に飛び出すのだ。

初蝶や身を折り笑ふ少女達/石田阿畏子
初蝶をいぢめて少し血をふやす/鳥居真里子
初蝶の信号無視に越されけり/久保田一豊
初蝶と見ればふたつとなりにけり/中西夕紀
初蝶や直ぐに見つかるかくれんぼ/一民江
初蝶や死者の魂軽かろふ/小栗釣月

蝶は死者の使いである・・・的な言い伝えや物語が多い。
霊の乗り物であり、ご先祖様が近くにいる証なのだと言う人もいるが・・・。
また、海外でも、人間の生と死と復活のシンボルと蝶はされていて、不思議な昆虫なんですヨ。
初蝶や露西亜の黒き蛇を討て/小栗釣月
ウクライナに栄光あれ。
