白南風(しろはえ)+六月尽。
白南風にかざしてまろし少女の掌/楠本憲吉

タンデムのチャリンコ白南風の岬/小栗釣月
白南風や君の囁き甘かりし我猛然とチャリンコを漕ぐ

入梅の【黒南風/くろはえ】。
中頃の【荒南風/あらはえ】。
そして、梅雨明の【白南風/しろはえ】。
昨日は晴天だった。
日々、ますます暑くなりそうだ・・・はぁ(涙)。
白南風、梅雨明けに吹く、南風。
空と海の青さが瞳に沁みる季節が来た。

白南風やしあはせさうに正午打つ/柏井幸子
白南風や尻尾があれば振っている/津田このみ
白南風や港の上を飛行船/山田六甲
白南風のポニーテールはよく揺るる/小栗釣月

あ~、六月が終わる・・・。。
雨止みの空のあしおと六月尽/わたなべじゅんこ

あ~あ、半年が過ぎました。
ジャネー(ポール・ジャネ)さん、早過ぎますヨ。
ポール・ジャネ年々加速六月尽/小栗釣月

シヤガールの空飛ぶドレス六月尽/宇都宮敦子

癌を打つピストルが欲し六月尽/福地記代
縁者の忌あまた修して六月尽/鈴木セツ
六月尽「雨に歌えば」やってみる/小栗釣月

六月尽木霊は雨の花嫁さ/小栗釣月

六月尽猫は二度目のさかり哉/小栗釣月

暑いのに猫ちゃん、ご近所で頑張っています。
はい、猫のさかりは、春だけじゃないんですね。
ただね~、真夜中はね~、困るのよね~、暑いしさぁ~(笑)。
低音で・・・「なぁほぉぉぉぉ~ん」「あぉぉぉぉ~ん」。
あ~ん、寝不足だぁぁぁぁ(笑)。
祝!最速梅雨明け、一昨日、荒南風(あらはえ)、今日、白南風(しろはえ)、忙しい(笑)。

荒南風は、黒南風(くろはえ)の傍題。
今の時期の風を、南風と書いて、はえ、と読みます。
入梅の【黒南風/くろはえ】。
中頃の【荒南風/あらはえ】。
そして、梅雨明けの【白南風/しろはえ】。
もともとは船乗りの間で使われていた言葉なのだとか。
戦艦の黒光して黒南風来/小栗釣月
古の日本人は湿度の重量感?を黒と白の色によって区別したのです、偉いっす。

え~、その黒南風は、穏やかな風なのであります。
が、しかし、梅雨の中頃に激しく吹き荒れるコトがあるんです。
この強風を「荒南風」と言います、一昨日(6/27)の地元は「荒南風」が来ていました。
なんと、同日に、竜巻注意報まで発令されましたよ~。
関東甲信エリアはその日(6/27)、梅雨明けしました、はやっ(笑)。
関東甲信・越・・・いつも越だけ仲間外れ、と、思っていましたが、
越の新潟県も、昨日(6/28)、見事に?梅雨明けいたしましたぁぁぁ。
梅雨明けやミニスカートの始球式/小栗釣月
梅雨明けて白いスニーカーの一歩/小栗釣月
六月の梅雨明けは、初だそうで・・・。
一昨年は、八月一日、去年は、七月月十四日。
今年は笑うほどの速さであります、どうなってんの(笑)。

荒南風の橋下に澄みて山と町/飯田龍太
荒南風や人工なぎさの砂煙/宮田俊子
荒南風の賽の河原に小石積む/山城やえ
船蔵の鬼の瓦に荒南風来/小栗釣月

なぜか、荒南風で私は神風特攻隊を連想してしまう。
悪天候の中、小さい島国の若者が遠方へ行く姿だ。
祖国を守るために散った多くの若者達・・・英霊。
今の我が国は英霊の魂に答えているだろうか・・・。
戦わないためにも、隣国の脅威から領土を守るためにも、軍備を増強し、憲法を改正するべきだ。
荒南風や益荒男たちの出撃す/小栗釣月
零戦の帰還せず荒南風の夜明け/小栗釣月
荒南風や「カミガゼ」と米国呼びし/小栗釣月

明日は、白南風(しろはえ)でも詠むか・・・(笑)。
あ~ん、全然、梅雨の季語で詠んでないんですけどぅぅぅぅぅ(笑)。
どうしても梅雨の間に詠まなくちゃってワケじゃないんですが・・・う~ん(笑)。
う~ん。
う~ん。
令和四年六月、【俳句愛好会・幹】今月の句、落掌致しました。
秋生まれの私は、暑い夏が苦手です・・・すでにシンドイです。
まだ本格的な夏じゃないのにこの有様では先が思いやられます。
さて、今月の俳句愛好会『幹』の兼題は、【登山】でした、他、夏の季語で自由題。

投稿いただいた会員の皆さんへの、添削&アドバイスは随時。
会報は七月十二日ごろまで送付します。
尚、次回の兼題は、夏の季語の、『打水』です。
打水=涼のイメージと埃を沈める効果。
意味は、庭、路地、玄関、店先などへの散水を言います。

夏の暑い盛りに水を撒く。
日本人の智慧ですね。

精神的効果+気化熱の科学的効果もあります。
なんでもエコってのはどうかと思いますが・・・元祖エコでしょうね。
水を撒く、と、言うよりは、やはり、打つが良いでしょう。
打つの方が抒情的な豊かさを感じます。
当然、ホースじゃなくて柄杓が良いデスね。

『打水』。
傍題、水撒き、水を打つ(水打つ)。
打水は、打っている作業中と、打った作業後との両方の意味があります。
これを上手く使い分けながら詠んでみましょう。

では、例句。
打水のころがる玉を見て通る/飯田蛇笏
今、正に、水が打たれた瞬間です。
詠めそうで詠めない句ですね、さすがです。
乾ききった路面に水が打たれた。
その水は乾燥と埃を纏い転げていった。
非常に臨場感のある一句ですね。
立山のかぶさる町や水を打つ/前田普羅
天皇陛下が皇太子時代に国連の講演にて英語でこの句を紹介したお話は有名です。
立山(たてやま)とは、飛騨山脈(北アルプス)の北部、立山連峰と後立山連峰からなる複列連峰だ。
その立山が富山の町に覆い被さっているようによう見えている、いや、聳(そび)えている。
町の人々は神秘の霊峰である立山を意識しながら涼の為に水を打つ。
なぜ意識しいているのか、それはその水が立山からの恵みであり山の神々を畏れているからだ。
瑞穂の国、神国日本の平和は、この豊かな水と共にあるように思う。
水打つてあそびごころの見えており/森澄雄
超愛妻家俳人の森澄雄、この句の後この愛妻を失うのであります(涙)。
愛する妻が庭で水を打っています。
あそびごころ、と、平仮名にしたのは作者の優しさと愛だ。
打水と詠んではいるが、愛妻は水をかけて遊んでいるのだ。
それが可愛らしく思えて作者も微笑んでいる・・・その後の事を思うと辛いなぁ。
打水の拾い歩きや神楽坂/今井つる女
京都である。
拾い歩きとはオモシロイ。
神楽坂の料亭界隈の夕景であろう。
開店前に一斉に打水を始めたのだ。
それを小走りで眺めながら通ったのではないか?
洗練されたアクティブな一句です。
水打つや恋なきバケツ鳴らしては/大串章
青春の片想い・・・片恋か。
恋なきとは、恋をしていないではないだろう。
好きな人の心を射ていないのではないか?
失礼ながらこれは昔の青春の純情だ。
だから胸に響く・・・。
母に頼まれてのいやいやの打水だろう・・・水に八つ当たりなのだ。
一杓の打水にある板修業/鈴鹿仁
華やかの料亭の裏側を見事に詠んだ。
表は女将が水を打つ。
裏は見習いの板前が打つ。
新人はすべての雑用こそが修行なのだ。
職人の世界は理不尽もまかり通る。
一打の水に物語があるのだ。
打水の先のわかれて走り出す/片山由美子
これも詠めそうで詠めない一句。
水の美しさとスピード感が良い。
このような実景を仮に見ても普通は上手くまとめきれない。
この打水はどこまでも流れていきそうだなぁ。
蛇笏とはまだ別の臨場感が良い。

他、夏の季語で自由題。
締切は、七月二十九日です。
2022/06/26.Duoうつけ無双・街角ライブのご報告。

≪街角LIVE・2022/06≫
角長様ギャラリー前にて。
毎月第四日曜日に開催中。
御礼各位。
角長ギャラリーのIオーナー様。
ご近所の皆様。
通りすがりお客様。
そして、超ノリノロのご夫婦。
あんなに喜んで頂くと嬉しくなっちゃいます。
さらに、偶然にも、過去にギターを教えていたA君&お母さん。
最後まで熱い声援大感謝、差し入れまでありがとうございました。
皆々様、誠に、誠に、ありがとうございましたぁぁぁ(笑)。
そこそこ暑かったのですが、風があって助かりました(笑)。
うつけ無双の昨日のセットリスト。
心の旅 (UM.Vr.)/TULIP
サボテンの花/TULIP
FUNKY MONKEY BABY (Blues.Vr)/CAROL
時間よ止まれ/E.YAZAWA
YES MY LOVE/E.YAZAWA
Guitar solo
Für Elise (エリーゼのために)/Ludwig van Beethoven
Sax solo
Smile(Modern Times)/Charles Chaplin

Here,There And Everywhere/BEATLES
In My Life/BEATLES
Let It Be/BEATLES
Hey Jude/BEATLES
encore
Yesterday/BEATLES
A君。
Special Thanks♪
暑くてもLIVEだけはやめられませんわ♪
【22/06/26.Duoうつけ無双/街角ライブ】+ 本日.【虎が雨】。
これからの時期、野外はちょっとキツイのですがこれも修行の一環です(笑)。
皆様のBlogへのご訪問及びコメントのお返事等が大幅に遅れます。ゴメンナサイ。
令和四年六月二十六日、旧暦では五月二十八日でありまして、【虎が雨】でございます。
虎が雨そつと泣きたい夜もあり/木根渕成子
歌川広重の連作、東海道五十三次の大磯の景色。

UPしてみると・・・ね、「虎が雨」。

菩薩にも鬼にもなるや虎が雨/小栗釣月
陰暦の五月二十八日に降る雨の事を【虎が雨】と言います。
私の地元は午後から雨・・・【虎が雨】ですなぁ~。
え~、五月二十八日、この日は、有名な、「日本三大仇討ち」の一つ、【曾我兄弟の仇討ち】の決行日なのデス。

源頼朝の富士の巻狩りの際に父親の仇である工藤祐経を討つ計画を曾我兄弟は立てました。
兄弟は見事に本懐を遂げますが、多勢に無勢、兄の十郎は仇の配下に討たれます。
捕えられた弟の五郎は頼朝の面前にて斬首・・・頼朝はいったんは助命を考えたとも言われていますが・・・。
時に十郎、二十二歳、五郎、二十歳、しかし、後世まで武士の鑑と称えられます。
生誕の地と本懐を遂げた地に像が立っています。


さて、曾我十郎の愛妾、虎御前が、その十郎の死を悲しんで、この日に流す涙が雨となって降る、ゆえに、【虎が雨】と、言うわけです。
弟と秘め事のあり虎が雨/小栗釣月
で、この虎御前、フィクションではないようです。

なぜなら、鎌倉幕府の公式史書?「吾妻鏡」にキチンと虎御前の名前が出てきます。
曽我兄弟の仇討ちの幇助罪として取調べを受けますが、無罪放免となります。
曾我十郎が討ち死にした時、彼女はなんと18歳。
その歳で虎御前は兄弟を弔うため出家したとの言伝えがあります。
あ~、なんと、健気ですなぁ~。

虎が雨など軽んじてぬれにけり/小林一茶
大磯のはれてをかしや虎が雨/正岡子規
虎が雨吾子の家路をたどる夜/角川源義
虎が雨コーヒーのみの昼餉なり/後藤那生
六甲の空を傾け虎が雨 /八木愁一郎
虎が雨皿に満たして石河童/伊藤白潮
虎が雨肘鉄砲の弾さがす/木戸渥子
濡れ猫は本懐遂げし虎が雨/小栗釣月

「日本三大仇討ち」とは?
赤穂浪士の討ち入り+伊賀越えの仇討ち+曾我兄弟の仇討ち。