六月尽。
パソコンが不調です。
超重いです。
キーボードも駄目。
スマホもメールに不具合が・・・。
あ~、嫌になる。
Blogが更新されなかったら・・・お察しください(笑)。

重たげな六月尽の猫の耳/小栗釣月

ずぅぅぅぅと雨です。
もう、嫌。
梅雨の重みに潰れそうです(笑)。
あ~、太陽が観たいデス。
月も観たいです。
歳毎にジャネー加速す六月尽/小栗釣月
半年が過ぎました。
もう、途方に暮れます(笑)。
青空の風鈴の音が聴きたい。

上野へ蓮代々木へ菖蒲六月盡(尽)/堀内一郎
姫檜扇水仙咲けり六月尽/松崎鉄之介
シヤガールの空飛ぶドレス六月尽/宇都宮敦子
決められて一人住みをり六月尽/井上信子

ずぶ濡れて六月尽の別れかな/小栗釣月

今月は、五つの本棚から五百冊がBOOKOFFへ。
小さな本棚二つと大きな本棚一つを廃棄します。
本棚がスカスカですがこれから積読の処理に入ります(笑)。
いつ終わるんだ(笑)。
令和五年(2023年)六月【俳句愛好会・幹】今月の句、落掌致しました。
こちらは本格的な梅雨が始まりました。
雨が暫く続く予報(涙)。
洗濯をどうしたらよいのか(笑)。
加えて頻繁な地震と大雨。
災害列島・・・雨に沈んでおります。
皆さんも油断なさらずにね。
あ、九月十日(日)、三年ぶりの吟行句会を予定しています。
近日中に近郊の連衆の皆さんにはご案内しますので是非参加下さいね。
俳句の醍醐味は句会です。
句会こそライヴです、セッションです。
『連衆句会に徹し、自己を発見、鍛えぬく』by古舘曹人。
古舘曹人についてはこちらをクリック→10/28・本日・【古舘曹人(ふるたちそうじん)】の命日。
自己啓発、技術向上、新発見、連衆句会に勝るもの無しデス。
さて、今月の俳句愛好会『幹』は、【オノマトペ】を使用した創作としました。
なかなか難しかったようで・・・私もけっこう苦労しましたヨ(笑)。
他、夏の季語で自由題。
投稿いただいた会員の皆さんへの添削&アドバイスは随時。
会報は七月十二日ごろまで送付します。
尚、次回の兼題は、夏の季語、『花火』とします。

実は、昔、『花火』は、秋の季語だったのです。
明治の頃から昭和の初期までは秋の歳時記に掲載されていました。
なぜなら、花火は、盆行事の一環と考えられていたからです。
古くは、秋祭りの奉納としても打ち上げられました。
実際、私が子供の頃は、お盆(秋の季語)前後に地元の花火大会がありました。
残念ながらココ十年程行われていませんが、ね。
しかし、現在は、夏の納涼と言う意味で【夏の季語】になりました。

花火、大小合わせて傍題多し。
煙火(はなび)、大花火、尺花火、打揚花火、揚花火、仕掛花火、遠花火、花火舟、花火大会、川花火、花火見、昼花火、花火師。
手花火、庭花火、線香花火、ねずみ花火、蛇花火、などなど。

五月二十八日(旧暦)は、『花火の日』。
現在の新暦では、七月九日頃ですね。
小屋涼し花火の筒の割るる音/宝井其角
世につれて花火の玉も大きいぞ/小林一茶

「火事と喧嘩は江戸の華」
江戸では、花火の火事が増えて大弱り。
ついに、慶安元年(1648年)、花火の禁令が出ます。
もちろん、隅田川の河口以外でと言うことですけども。
徳川八代将軍吉宗の時代。
1733年(享保18年)五月二十八日に、隅田川で水神祭りの川開きが行われました。
そして、前年(享保17年)の大飢餓やコレラで亡くなった人々の慰霊を兼ねた花火の打上げも同時に行いました。
このことが、『花火の日』の由来であります・・・花火、やはり、鎮魂の神事なのであります。
花火と言えば掛け声です、有名な、「たまやぁぁぁぁ・かぎやぁぁぁぁ」。
この【玉屋・鍵屋】。
江戸初期の花火大会では、【玉屋・鍵屋】が専属で、二カ所から交互に花火を打ち上げました。
玉屋がダントツの人気だったそうですが、大火事を出してしまい、取り潰しになったのです。
情の厚い 江戸っ子は「たまやー」の掛け声にて玉屋の往年を懐かしんだのでしょう。
連衆の皆さんは、大きな花火、それとも小さな花火、どちらを詠むのでしょうか?
花火大会に行くも良し、ご自宅の庭で手花火をするも良し。
個性的な花火を詠んでみましょう。

では、例句。

花火尽きて美人は酒に身投けむ/高井几董(たかいきとう)
古句は解釈が難しく、時代背景も面倒で、知らない言葉や単語も使われています。
ゆえに、連衆には、芭蕉以外は無理に読まなくてもよいですよ~と話していますが・・・。
この俳人は江戸中期の人で、あの蕪村の高弟ですね。
両国の川開きか、加茂川の川床か?
隣には、深川の辰巳芸者か、祇園の舞妓か?
間違いなく別嬪さんがいたのだろうさ(笑)。
酒に身投けむ=かなり酔っぱらって、几董は下心で介抱でもしたか(笑)。
お持ち帰りにナッタかはわからないけど。
手花火の片手は母の膝にあり/小坂灯村
ホノボノと郷愁を誘う一句。
あまり説明はいりませんね。
しみじみと懐かしい風景。
たまらないなぁ。
作者が母に守られていた、幼い頃の夏休み。
たぶん、母郷での想い出でしょうね。
三日月の隣で花火始まりぬ/津田このみ
秋の季語の月を背景として上手く利用した一句。
月はこのように使えばよいのです、の、見本。
三日月に見惚れていたはずが、花火が始まれば・・・ね。
月は消えてしまいます。
この作者で、もう一句、「お隣はホモのカップル大花火」
明け透けていてなんとも魅力的は人ですね、作者は(笑)。
三彩四彩五彩花火を追ふ花火/林翔
全部で十九文字。
正確には音だけどね。
連打するリズムの良さとスピード。
花火の臨場感が良く出ていてLIVE感が凄く上手い。
スターマインだろうなぁ。
ふうはりと昼の花火の落下傘/山田六甲
あ~、あったあった、落下傘花火。
懐かしく想い出しましたよ。
昼の花火のなんともトボケタ感じも出ていますね。
よくよく考えれば夜に落下傘花火をして見えるのか?昼だよね。
私も昼にしたのかなぁ、記憶に無いが・・・(笑)。
この作者で、もう一句、「流転せる雲を洗へる花火かな」
瞬きも惜しむ瞳に花火の輪/松尾春香
じっと花火を見ている一途な瞳に花火が映った。
作者はその人が好きなのだ。
恋人同士かな。
片や花火を、片や恋人の瞳を見ている。
夜の静寂、花火の音と熱い心。
走行の列車で花火浜浮かぶ/森理和
夏休みの夜汽車の旅で見た海辺の花火でしょうね。
十年程前に、近在の海上花火を見に行きました。
空の打上花火、そして、波間には半円の海上花火。
水面も鮮やかに揺れ、コントラストが良かった。
作者も感動したでしょうね。
幽霊の形になっていく花火/高遠彩子
幽霊の形・・・夏らしい。
幽霊と花火の取り合わせは計算だね。
あ、幽霊も一応季語ですね。
花火が開いた後、柔らかくしだれる様子を言っているんだろうなぁ。
確かに、言われてみれば、そうだそうだなのです。
それも、ゆっくりと・・・なっていく・・・その経過が良いですね。
作者、有名なシンガーでもあり、超高音域の歌姫とも称されています。
間断の音なき空に星花火/夏目雅子
黄金の日々と鬼龍院花子の生涯と西遊記が印象に残っている。
白血病のため二十七歳の若さで逝去。
大ファンではなかったが、大女優の片鱗を見せており、映画界は大打撃だっただろう。
ちなみに今年の・・・【女性が選ぶ!昭和のマドンナ女優人気ランキング】
495票を取得して、堂々の第二位でありました。
え~、彼女が高校時代から俳句をはじめていたのはあまり知られていないようですね。
女優になってから、写真家の浅井慎平氏が主催する「東京俳句倶楽部」に所属して詠っていました。
俳号は海童。
破調の句が多く、山頭火の句を好んだとか、意外ですね。
掲句は、最期に詠んだ句とされています。
亡くなったのは九月、直近の花火大会は・・・神宮外苑だろうか?
星花火、と、置かれた下五がやけに寂しい。
合掌。

他、夏の季語で自由題。
締切は、七月二十八日です。
会員以外の方の投稿も大歓迎。
鍵コメやメッセージにて送って頂ければ良いです。
栗の花。
ふるさとの一番ホーム栗の花/高野春子
小さい頃住んでいた貸家の庭には、とても大きな栗の木がありました。
秋の朝は、栗の実が弾ける音に飛び出していったものです。

私が小学生の頃、城下のどこにでも栗の木と柿の木がありました。
栗、柿、無花果、グミ。
みんな切り倒されてしまいましたネ~。
今ではこんなド田舎でも珍しい木になってしまいました。
某日、友人のトコへ行ったら栗の花の匂いが・・・。
懐かしかったデスよ。
栗の花は夏の季語。
たくさんの蝶が招かれます。


樹液にはカブトムシやクワガタムシが大集合。
栗は昆虫に大人気デス。

そうそう、国蝶のオオムラサキも樹液を吸いに来るのですヨ。

ちなみに経験から・・・栗の樹液の臭いも咽るほど濃厚であります。
栗は縄文時代から日本人の食用になっていたらしい。
茹でて食べたんでしょうね。
昔は、日本全土に、なんと百をこえる栗の品種が存在しました。
しかし、支那から持ち込まれたクリタマバチにより、昭和二十年代にほとんどが消滅しました。
現在は抵抗力のアル種のみ生き残っているのです。

墨置くや裏山に栗花ざかり/竹内悦子
雄花落つ勝ち誇ったり栗雌花/桑原敏枝
栗咲いて大気のよどむ昼下り/高垣和恵
花栗の匂ひの誘ふ旅疲れ/宮平静子
一夜にて少女は変わる栗の花/小栗釣月

花栗の極楽浄土の橋渡し/小栗釣月

奥の細道より、引用。
栗といふ文字は、西の木と書て、西方浄土に便ありと、行基菩薩の、一生、杖にも柱にも此の木を用給ふとかや。
世の人の見付ぬ花や軒の栗/松尾芭蕉
あ~、雨が休みなく降り続いています。
七十二候・その二十九[菖蒲華(あやめはなさく)]
紫に咲ける菖蒲の一ところ花明かりして墓地へと続く/神作光一

あやめ見し夜は花札に膝くづす/山田六甲

花あやめ本来僧は無一物/小栗釣月

紫の袈裟を着るなとは言いませんが・・・ね。
二十四節気・第十・【夏至】・次候・菖蒲華。
あやめが花を咲かせる頃。
あやめ、夏の季語です。
あやめが梅雨を呼ぶのでしょうか?
今日から私の地元はどっぷり梅雨に浸ります。
あやめとはあの字とやの字めの字かな/和田魚里
花の順番としては、ショウブ~カキツバタ~アヤメが通常ですね~。
ただ、この三種類は違う花なのです。
ゴッチャになっていて、誠に残念であります。
咲く時期も好む場所も違うんですけどネ。
その詳細はこちらをご覧くださいマセ→「菖蒲」

片隅にあやめ咲きたる門田かな/正岡子規
腰低き近江の人や花あやめ/山本町子
花あやめ嫁入舟の発つ渡し/中野大樹
あやめ咲く水でぼかせる水彩画/宮内とし子
花あやめ小さき鯉の寝床かな/小栗釣月

花あやめ一夜に枯れし求馬哉/松尾芭蕉
*求馬~大坂歌舞伎の花形吉岡求馬。
五月四日に、芭蕉は求馬観た、その翌日の五日のアヤメの節句に求馬が急逝する。
あやめのように美しい求馬があやめも見ずに行ってしまったか・・・と、嘆きの一句。
緑陰。
緑蔭や光るバスから光る母/香西照雄

夏の季語、緑陰(緑蔭・りょくいん)とは?

夏の日差しの下青々と繁った木々の陰(木陰)の事です。
涼をとる最適の場所ですよね。
憩いの場所です。

影と陰の違いはおわかりですネ。

緑陰や付箋だらけの方丈記/小栗釣月
美人の先輩の卒論は鴨長明でした。
下心で資料集めを手伝いましたヨ。
お礼はね~、ウフフフ(笑)。

緑蔭や矢を獲ては鳴る白き的/竹下しづの女
緑陰は詩人の個室風通ふ/小澤克己
緑陰の椅子が客待つ似顔絵師/中村翠湖
緑陰を経て大仏の影に入る/石本百合子

緑陰や異人と巫女の英会話/宮坂和之
つぎつぎと緑陰の子の入れ替はる/百瀬七生子
境内のどの緑陰も写生の子/米山喜久子
緑陰や隣の椅子のビートルズ/小栗釣月

白鳩の来て緑陰の深む時/小栗釣月
昨日(6/25)の野外ライヴ、風があって心地よかったです。
大勢の通りすがりのお客様に感謝、また来月もお待ちしています。
Anja、SpecialThanks。