相撲(角力)。
やはらかに人分け行くや勝角力/高井几董

相撲ファン待望の秋場所(九月場所)が十日から始まる。

と、言いつつも、相撲に興味が無い。
いや、スポーツ全般に興味が無いのであります。
オリンピックですら開会式ぐらいしか見ないと言う・・・。
しかしながら、姉貴は大のスポーツ好き。
相撲も滅茶苦茶詳しいのです。

さらに、アマチュア系、高校野球や駅伝など、評論家顔負けッス。
さて、相撲は秋の季語であります。

え~、一年中やってるから季語じゃないでしょ、と、言う貴方、仰る通りです。
でもね~。
一年中やり始めたのは最近?なのです。
本来、相撲は、宮中の秋の神事でした。

実は、古事記にも相撲の原型?の逸話があるんです。
え~、秋の開催は、桓武天皇の時代からと言われています。
宮中での相撲節会(すまいのせちえ)が、陰暦七月でした。
旧暦の二月ごろ全国の神社などに相撲人(すまいびと)を宮中に出すようと命令を出しています。
そして、各エリアの代表選手が、旧暦の七月二十六日(今年は、9月11日)に、皇居内で予選会をやったそうです。
本選は旧暦の七月二十八日に、紫宸殿前の本会場で、予選を勝ち抜いた四十人が取組みました。
その中で優秀な成績を収めた強者が、翌日の二十九日の決勝戦に出場したとの事。
今でいう、天覧相撲と言う事になりますね。
神事ですから、各村々の神社にも土俵があり、いわゆる草相撲なども昭和の初期頃まで盛んに行われたようで・・・。
境内や草の中なる相撲風呂/佐藤紅緑
山ばかりつづくしこ名や草相撲/門司玄洋人
国技の相撲、これからどうなりますかね。

あ、ネットフリックスのサンクチュアリ。
面白かったですね、シーズン2も楽しみです。

秋の季語、相撲、角力(すもう)。
傍題は、草相撲、宮相撲、勝相撲、負相撲、夜相撲、角觝、相撲取、力士、関取、辻相撲、大相撲、土俵、相撲柱、相撲札、相撲触れ、相撲番付、櫓太鼓、土俵入り、など。

角力とり並ぶや秋のから錦/服部嵐雪
みやこにも住(すみ)まじりけり相撲取/向井去来
脇向て不二を見る也勝相撲/小林一茶
飛入の力者(りきしゃ)あやしき角力かな/与謝蕪村

角力取若く破竹の名を成せり/松瀬青々
玉串を軍配とせる宮相撲/平松三平
俳諧に我も自分の相撲とる/高澤良一
古(いにしえ)の四神を仰ぐ土俵かな/小栗釣月

神域乃威風堂々相撲取/小栗釣月
土俵上、吊り屋根の四色の房=四神(青龍・朱雀・白虎・玄武)。
青龍=青・東・春・川、朱雀=赤・南・夏・池、白虎=白・西・秋・道、玄武=黒・北・冬・山。