秋祭。
大空の雲はちぎれて秋祭/前田普羅

俳句で、単に「祭」と言えば、夏祭を指します。
古から、京都の葵祭(賀茂祭)だけの意味でした。
神事ですね。

しかし、民衆の祭と言えば、やはり村祭・・・秋祭でしょう。

城下に住んでいましたから祭は夏のモノとのイメージがありました。
地元の祭は、七月七日でしたからね。
一応、県下三大祭の一つであります(笑)。

この九月、城下以外では、ホボホボ毎日、お祭です。
漁師の町のお祭りが二つ、これは大きなお祭、オシャギリが出ます。
他、小さな祭でも御神輿が登場すると賑やかになりますね。
もっと小さいお祭りは、御神楽様ですね、そこでは獅子舞が行われます。
とは言え、歌にもあるように、村の鎮守に幟を幾つも立てて、神々へ稲の収穫の謝恩をあらわす祭事。
そんな素朴な風景こそが、本来の秋祭の姿なのかもしれません。

円陣で杜に獅子舞ふ秋祭/菊地英雄
とろ箱は猫の遊び場秋祭/佐野幸子
升酒の香り豊けし秋祭/中野薫
手作りのお味噌お醤油秋祭/伊藤律子

少年のころの空あり秋祭/白川敏彦
辻々の地蔵見守る秋祭/明石文子
どこまでもついて行く子や秋祭/杉浦典子
秋祭母は十歳若返る/小栗釣月

夏祭は招待する側、でも、秋祭は招待される側。
母親がおしゃれをしてオヨバレに行くのでありました(笑)。

昔懐かしい童謡、『村祭』、これはまさしく秋祭ですよね。
一、
村の鎮守の神様の今日はめでたい御祭日
ドンドンヒャララドンヒャララ
ドンドンヒャララドンヒャララ
朝から聞こえる笛太鼓
二、
年も豊年満作で村は総出の大祭
ドンドンヒャララドンヒャララ
ドンドンヒャララドンヒャララ
夜まで賑う宮の森
三、
稔の秋に神様のめぐみたたえる村祭
ドンドンヒャララドンヒャララ
ドンドンヒャララドンヒャララ
聞いても心が勇み立つ
*三の昔の歌詞。
治まる御代に神様のめぐみ仰ぐや村祭

酔ふておる女(ひと)にキスされ秋祭/小栗釣月
幼少の頃の私はあまりにも可愛くて女の子と間違えられましたのよ、オホホホホ(笑)。
田舎の村祭りに行くと何故か酔っぱらったお姉さん達にキスされていましたね~、幼稚園の頃ですが・・・。
あ、その頃、従姉に睫毛が長過ぎると切られたりして、可愛いのも大変でしたよ(笑)。
思えば、あの頃が最大のモテキだったのかもしれませんなぁ~(笑)。