万緑。
「万緑叢中紅一点、動人春色 不須多」
万緑の叢中(そうちゅう)紅一点・人を動かすに春色多くを用いず。
「紅一点」もココから来ている。

新しい季語なのです。
「万緑の中や吾子の歯生え初むる」
この有名な中村草田男の句によって新季語となりました。
ある俳人が・・・。
『東京の緑を見て万緑を詠んじゃいけないよ』
と、言ったらしいが・・・確かにそうかも知れない。
万緑とは、新しい生命の躍動だっ。
そして、圧倒的に、深く、重く、濃い緑の茂りでなくてはならない。

田舎にかろうじて万緑がある、そしてそこには人ではなく鳥たちが集うのだっ。

万緑へ翼あるもの集いけり/小栗釣月
森の入り口で圧倒されて進めないことがある。
万緑とは、そう言うものではないのかと・・・・?

万緑やどの道をどう行かうとも/長谷川櫂
萬緑を顧みるべし山毛欅峠(ぶなとうげ)/石田波郷
万緑も人の情も身に染みて/江國滋
視力取戻し万緑かくも美し/梶島邦子
万緑を出て彈丸となる列車/小澤克己

万緑をしりぞけて滝とどろけり/鷲谷七菜子
萬緑やあの日の父を尾行せむ/間村俊一
万緑やいのちは水の匂いして/東金夢明
万緑に入れば万緑の面構え/原満三寿
萬緑や峠地蔵の赤頭巾/小栗釣月

コメントの投稿
こんにちわぁぁ~。
となりのトトロ、良いですね~、幼い娘達は100回は観ましたね(笑)。
No title
萬緑 含蓄のある言葉 いい響きですね。
紅一点 も好きな言葉です。
もう何年前になるでしょう。
まだVHSテープが主流だった頃 隣市に住んでいたのですが
イラストと作品名に惹かれて"となりのトトロ" を書店兼レンタル
ビデオショップで借りて、惹かれて数回観た記憶が蘇ります。
くろすけサンは、萬緑パワーで守られているね。
はい、わたしもそう思います、特別な季語です・
>一般登山道ではない山や沢を遡ると山の奥深さに圧倒されます。
でしょうね、道なき道、それが本当の萬緑だと思います。
>正確には未踏の地ではないでしょうけど、一般の人が入らないような深い深い悠久の森に分け入ると、大自然の神々の存在すら感じます。手つかずの自然の営みには生命の神秘・力強さ・素晴らしさが凝縮しています。森の精霊たちと一夜を共にして。。。なんて妄想してしまいます。
正にそれが山岳信仰ですよね。
アニミズムの極致であると思います。
そして、くろすけサンは、運よくその波動を掴みやすい性質なのでしょう。
役の行者も弘法大師空海もそれゆえに山へ入って修行しました。
深山幽谷・・・神々と語るトコロです。
>早く山へ沢へ行きたいです。(^-^;
写真とご報告を楽しみにしています。
万緑の秘めた力!
一般登山道ではない山や沢を遡ると山の奥深さに圧倒されます。
正確には未踏の地ではないでしょうけど、一般の人が入らないような深い深い悠久の森に分け入ると、大自然の神々の存在すら感じます。手つかずの自然の営みには生命の神秘・力強さ・素晴らしさが凝縮しています。森の精霊たちと一夜を共にして。。。なんて妄想してしまいます。
早く山へ沢へ行きたいです。(^-^;