6月11日~七十二候・その26[腐草為螢/くされたるくさほたるとなる]
大蛍 ゆらりゆらりと通りけり/小林一茶
夏の夜、光で愛の言葉を交わす、幻夢の如き蛍。

二十四節気の芒種の次候・腐草為蛍。
蛍が暗闇に光を放ちながら、飛び交う頃。
ホタルは別名『朽草&腐草/くちくさ』と言います。
土の中で蛹になり、羽化して地上に現れる、蛍のその様は、
古人から見れば、朽て腐れた草花が蛍として転生したと思ったのかも・・・。
螢・ほうたる・・・初蛍・蛍火などなど。
田舎でも、もはや蛍の舞う夜の風景などは希少である。
一部の、ほんの一部の限られて手厚く保護された観光地のみ。
私が幼少の頃、夜、外に出るだけでどこでも蛍にはあえた。
今は遠くの地へいかねば蛍にさえあえぬとは・・・虚しい限り。
蛍は夢の中、思い出の中の儚い幻の花の如し・・・はぁ~~~。

かたまるや散るや蛍の川の上/夏目漱石
この渓に螢放してみたくなり/米須あや子
ほうたると息を合はせてゐる子かな/西野文代
ほうたるの匂ひ幼き日の匂ひ/細野みさを
母とみる帽子の底の初蛍/松本秀一
初蛍佇(た)てばむかしの野ぞ見ゆる/金田きみ子
螢火に男の唇の照らさるる/折井眞琴
蛍火の一粒にして掌(手)に溢る/檜紀代
蛍狩星も一匹と数えむ/小栗釣月

『蛍二十日に蝉三日』・・・諸行無常の響きアリ・・・か。
コメントの投稿
去年は蛍を見れなかった。
チャイナのセイだぁ、まったく。
>子供の頃当たり前に見ていた風景が、今は見れなくなって限られた地域で守られてやっと見れる環境になってしまいましたね。
その通りですね。
まず池や沼が減りました。
子供の事故が多かったから仕方が無いのですが、ザリガニも鮒も目高もみんなそこにいました。
>蛍を手のひらにのせて、ふっと飛んで行くのを見守った、想い出があるだけでも幸せですね。
やはり、蛍は夏の夜の風物詩。
みんな遊んだモノです。
一匹で蝋燭20本ぶんしかない灯だとか・・・。
でも優しくて儚くて美しかった。
>蛍は異次元に誘ってくれるナビゲーターです。(*^^*)
正に。
>蛍石(フローライト)の原石(紫外線を浴びると発光する成分が含まれてるもの)が小さくっていいので欲しいです。
いいですね~。
>発光するものって、キノコ、クラゲ、イカなどファンタジーそのものですね。(^-^;
不思議ですね。
SFの世界では人間が発光したり、光合成したり・・・。
しかし、現在、理論上可能です。
そのうち、指先だけ光ったりして。
蛍も恋して光るんですから、人間もネ。
発光体のファンタジー!
蛍を手のひらにのせて、ふっと飛んで行くのを見守った、想い出があるだけでも幸せですね。
蛍は異次元に誘ってくれるナビゲーターです。(*^^*)
蛍石(フローライト)の原石(紫外線を浴びると発光する成分が含まれてるもの)が小さくっていいので欲しいです。
発光するものって、キノコ、クラゲ、イカなどファンタジーそのものですね。(^-^;