8月18日~七十二候・その39[蒙霧升降/ふかききりまとう]
有明や浅間の霧が膳をはふ/小林一茶

二十四節気の立秋の末候、蒙霧升降。

朝霧の低く流れて空に星/小栗釣月
秋・・・森や水辺、山際や谷に、白く深い霧がたちこめる頃。
ちなみに、蒙霧(もうむ)とは字の如く、もうもうと立ち込める霧であります。
朝夕の涼しく爽やかな空気の中、濃い霧が幻想的な風景を産みます。
春の霞は、軽く・暖かく・柔らかく、「たなびく」、
秋の霧は、重く・やや冷たく・爽やかに、「たちのばる・たちこめる」。
古の人はため息が霧になると思っていたようです。
君が行く海辺の宿に霧立たば我(あ)が立ち嘆く息と知りませ/遣新羅使の妻
では、霧で。

山畑や葱につまずく霧のなか/金子兜太
一本のマッチをすれば湖(うみ)は霧/富沢赤黄男
ひんがし(東)に霧の巨人がよこたわる/夏石番矢
仙入の霧に隠れしあと知らず/中杉隆世
りんどうや霧の本流海より来/岩間愛子
霧のバス見えざる富士をみんな見る/嶋田一歩
霧の中火の見櫓に駆け上(のぼ)る/小栗釣月

コメントの投稿
minaさん、こんばんわ。
名曲ですよね。
霧がさらに神秘的にします。
>実際に夏の終わりに行った時にも霧が出ていて…妙に納得して旅を終えることができましたね~
あ~、そうですか。
それは絶景でしたね~。
情緒があります。
>ため息が霧になると思える…そんな感性を私も持ちたいなぁ~
昔の人は想像力が豊かで粋ですね。
No title
霧と言えば単純な私は『霧の摩周湖』をすぐ思い浮かべます。
実際に夏の終わりに行った時にも霧が出ていて…
妙に納得して旅を終えることができましたね~
ため息が霧になると思える…そんな感性を私も持ちたいなぁ~