不定期?子規の好物シリーズ・柚味噌(ゆみそ)。
柚味噌、柚子味噌とも言う。
「柚(子)味噌」は秋の季語。
甘味やみりんなどで味付けをした味噌の中に、柚子の表皮やエキスを加えたモノ、調味料として使う。
ふろふき大根。

味噌田楽。

この二つの料理は、「柚子味噌」でなくてはならない(笑)。
また、柚釜蒸しとは?
中身をくり抜いた柚子に、果肉、絞り汁を戻し、味付けをした味噌とを加えたものを詰め、そのまま蒸しあげて食べるのだっ。
焼く方法もある。


尻焦けし柚味噌の釜や古疊/正岡子規
姿よき柚釜を占めて牡蠣ひとつ/水原秋櫻子
卓にしてあたりをはらふ柚釜かな/上田五千石
う~ん、この食べ方もありでしょう。
柚子味噌を載せてをります飯の上/吉田汀史

江戸期の有名な古川柳に。
大名も柚味噌に釜の蓋を取り/???
柚味噌会そも十年の昔かな/河東碧梧桐
碧梧桐の卷鮓虚子の柚味噌哉/正岡子規
子規は食いしん坊だった、弟子達を集めて柚味噌会、今で言う、柚味噌パーティをやったようだ。


われ病んで京の柚味噌の喰ひたかり/正岡子規
最期に、子規の柚味噌について、原文のまま。
「柚味噌の事」
正岡子規
柚味噌の句を投じ来りし人、十人の中九人は柚味噌の何物たるを知らざりしかば、従って選に入りし句数甚だ少なかりしは我遺憾とする所なり。
柚味噌の読みやうを知らぬ人さへ多かりしがこは「ゆみそ」と読むなり。場合により「ゆずみそ」として四字に用ゐるも善けれど「ゆずみそ」を正訓と思へるは誤れり。
略
これは利休が太閤のもてなしに始めてこしらえたる者といひ傳ふれば茶人などは今も珍重するにやあらん。
されば此しやれたる喰物は田舎よりは寧ろ都あたりに多く行はれたらんを、田舎の御馳走とのみ思へる人あるは想像の誤なり。
略
俳句にて柚味噌といふはどこ迄も柚子の皮に入れたる者として詠むべし。
柚子の無き地方はせん方も無し。
柚子ある地方の諸君はこゝろみに柚味噌を製して味ひ給ふべし。
味のかうばしきもさるものながら、形の雅なづ、色の黄なる、自ら之を焼く様のわびたるなど俳趣は柚味噌と共にふつゝゝとして湧き出て来らん。
俳諧の奈良茶茶の湯の柚味噌哉/正岡子規
柚味噌を食めば明治の味がする/小栗釣月
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minaさん、こんばんわぁぁぁぁ。
子規は食いしん坊の大食漢の超グルメです。
>柚子釜蒸に一度チャレンジした事がありましたが…家族に不評でそれ以来お店で頂くことになりました。
難しいのでしょうね。
私も手料理として頂いたことはありません。
すべて料亭ですね。
>柚子味噌は我が家の必需品~ふろふき大根は勿論ですし、私の作る料理でもワンランクアップしてくれるのです。
あ~、ヤッパ大根です良いね。
そして優しい味にしてくれます。
>世の中が落ち着いてきたら…「子規の柚子味噌会」の真似事でもしてみようかしら ?
お~、素晴らしい企画、是非是非。
こんばんは
(共通点がまた一つ増えて嬉し)
柚子釜蒸に一度チャレンジした事がありましたが…
家族に不評でそれ以来お店で頂くことになりました。
柚子味噌は我が家の必需品~
ふろふき大根は勿論ですし、
私の作る料理でもワンランクアップしてくれるのです。
世の中が落ち着いてきたら…
「子規の柚子味噌会」の真似事でもしてみようかしら ?