3/10・本日・『みすゞ忌』。
みすゞの忌すずめの交尾目のあたり/白井健介
みすゞ忌の観音様は悲しそう/小栗釣月
金子みすゞを有名にしたのが以下のCMの詩。
【こだまでしょうか】
「遊ぼう」っていうと、「遊ぼう」っていう。
「馬鹿」っていうと、「馬鹿」っていう。
「もう遊ばない」っていうと、「もう遊ばない」っていう。
そして、あとでさみしくなって、 「ごめんね」っていうと、「ごめんね」っていう。
こだまでしょうか、いいえ、誰でも。
今日、3月10日は詩人、金子みすゞの忌日デス。

1903年(明治36年)4月11日~1930年(昭和5年)3月10日
26歳で死去するまでに約五百編もの詩を創作した。
西條八十、曰く、「金子みすゞは、若き童謡詩人の中の巨星である」
みすゞの夫は、みすゞの両親が経営する本屋の店員だった、婿の様なかたちだったか?
しかし、あまりにもろくでなしだった。
女性問題を起こし、自暴自棄となり、放蕩を繰り返し、みすゞに性病までうつし、さらに創作活動を邪魔した。
離婚を周囲が考えた時には身篭っていた、ゆえに結婚したが・・・けっきょく悪化する一方・・・。
で、当然離婚交渉となるのだが、底意地の悪い夫は娘の親権を譲らず、それに対抗して自分の母に託すことを懇願する遺書をのこして、夫との離婚協議中に服毒自殺を遂げる・・・悲しすぎる。
みすゞはその理不尽な世を憂いたでしょうネ、そして、極楽浄土を夢見たか・・・。
生誕の地、長門市では、金子みすゞを顕彰するために、全国俳句大会などを開催し、「みすゞ忌」を季語として定着させる活動してきた。
俳人はどんどんみすゞ忌で詠みましょうよ、それが供養になると、私は信じています。
みすゞさん安らかに~第90回みすゞ忌~はこちら→『みすゞ忌法要2019/長門市ホームページ』
みすゞの詩には、絶対的な孤独と愛がアル。
だから、なおさら、悲しいのです。
【つもった雪】
上の雪、さむかろな。
つめたい月がさしていて。
下の雪、重かろな。
何百人ものせていて。
中の雪、さみしかろな。
空も地面もみえないで。
【私と小鳥と鈴と】
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥は私のやうに、
地面を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のやうに
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
【さびしいとき】
わたしがさびしいときに、
よその人は知らないの。
わたしがさびしいときに、
お友だちはわらうの。
わたしがさびしいときに、
お母さんはやさしいの。
わたしがさびしいときに、
ほとけさまはさびしいの。
みすゞが天上界で安らかに過ごしていることを願います。
金子みすゞ記念館→「金子みすゞ記念館HP」
金子みすゞ記念館館長の矢崎節夫氏が、みすゞ死後に埋もれていた遺稿を見つけだし、『金子みすゞ全集』として出版した功績はあまり大きい、まさに文学界の大偉業であります。
金子みすゞが命を懸けて守ったご長女の上村ふさえサンは、今年は九十四歳・・・。
ただし、金子みすゞの生涯や著作権については、アレコレと異論がでており、そのあたりはググッて頂きたい。
まぁ、藝術も宗教のようなモノでアルことは、確かだが・・・。
コメントの投稿
ももPAPAさんこんばんわぁ~。
> 大好きな詩人ですね。
はい。
私も大好きです。
ファンが多いですね。
No title
みすゞさんの あの感性が素晴らしくて好きです。
大好きな詩人ですね。
さぶちゃん大魔王様、こんばんわ。
人権啓発のお仕事お、興味深いですね。
差別と区別は根深いですね。
非常にデリケートな問題です。
城下町には部落差別がまだ根強く残っております、悲劇も多くみました。
また、身内には障害者もいます。
各々の心の成熟しかないのでしょうか?
まずは幼児教育からでしょうね。
そのあたりは差別先進国欧米に見習うべきでしょう。
まぁ、インドのカーストほどではないにしても・・・。
民族根幹の問題です。
日本の女性蔑視のルーツは、儒教、家康、朱子学でしょうね。
ネット社会において増えていくように思います。
godminaさん、こんばんわ。
是非購読下さいマセ。
いいなあ
No title
「さびしいとき」
「つもった雪」
泣けました!
オグリンさんが書かれたみすゞさんの苦悩の経緯を
読んだ後に、作品を読んだから
余計に心が震えた。
書籍を買って読みたいと思います。
先に読まなきゃいけない詩人でありました。
私が少しでも思いを寄せたら、みすゞさんへの
ほんの少しの供養にでもなれば良いなぁと思って。
小麦さん、こんにちわぁぁぁぁ。
> 宮沢賢治と金子みすゞは私にとって最上位にある詩人です。
> 読み直したくなりました。
お~、そうですか。
私もそうです、素晴らしい詩人ですね。
No title
宮沢賢治と金子みすゞは私にとって最上位にある詩人です。
読み直したくなりました。