本日・九月六日・【綾子忌(あやこき)】
「自分はかなしむことだけを知ってゐるやうに思ふ」
「写生、リアリテイーと詩というものは両立すると思います。現実は決して冷たいものではありません。」
蕗の薹見つけし今日はこれでよし
女身仏に春剥落のつづきをり
牡丹のため朝夕を土に佇つ
風吹かず桃と蒸されて桃は八重
春近し時計の下に眠るかな
本日、九月六日は、俳人、細見綾子の命日です。

1907年3月31日~1997年9月6日
松瀬青々に師事。
「風」創刊時より 同人。
翌年、俳人、沢木欣一と結婚。
後、「風」編集発行人。
蛇笏賞受賞。
大らかで女性らしい感性豊かな自然をこよなく愛する写生俳句デス。
繊細にして優雅・・・そして的確な描写・・・字余りもあまり気にならない。
【綾子忌】
今もなほ師の手の温み綾子の忌/栗田やすし
綾子忌の風に穂をあぐ藍の花/鈴木千恵子
珠洲焼に秋海棠活け綾子の忌/前孝治
棗の実雨に色づく綾子の忌/栗田せつ子
奈良百句写し終へたり綾子の忌/青木しげ子
吾亦紅ひとつ紅濃き綾子の忌/国枝洋子
犀川にかはせみ飛べり綾子の忌/矢野愛乃
綾子忌や一輪挿しの秋薔薇/小栗釣月
では、綾子女史の句をもう少し・・・。
牡丹と知りて紋白蝶とまる
菜の花がしあはせさうに黄色して
山茶花は咲く花よりも散つてゐる
ふだん着でふだんの心桃の花
鶏頭を三尺離れもの思ふ
麦秋や農婦胸より汗を出す
コメントの投稿
同志さえきサン、こんばんは。
いえいえ。
こちらこそありがとうございます。
> 大変僭越ですが、また機会がありましたら様々な形でコラボさせていただきたいと思っております。
是非是非。
精進します。
> >蕗の薹見つけし今日はこれでよし
> >山茶花は咲く花よりも散つてゐる
> > いいですね。
> 細見綾子女史のことは存じ上げませんでしたが、拝読するとオグリン♪さんのおっしゃるように自然への慈愛に感性に満ちた俳人なんですね。
はい。
そう思います。
作品に性格が出るものだなぁと。
> 私のところでは、時折小雨がぱらつくものの本降りになる訳でもなく、ぐずぐずと暮れて行った一日でした。
> 気温だけはしっかり31度まで上がりましたが、それにもまして湿気がひどいです(笑)。
こちらも湿度は高いですが久しぶりにエアコンなしの夜となりました。
しかし、今日の日中はまた必要ですね。
来週あたり、新涼と言う季語を使えそうです。
No title
大変僭越ですが、また機会がありましたら様々な形でコラボさせていただきたいと思っております。
>蕗の薹見つけし今日はこれでよし
>山茶花は咲く花よりも散つてゐる
いいですね。
細見綾子女史のことは存じ上げませんでしたが、拝読するとオグリン♪さんのおっしゃるように自然への慈愛に感性に満ちた俳人なんですね。
私のところでは、時折小雨がぱらつくものの本降りになる訳でもなく、ぐずぐずと暮れて行った一日でした。
気温だけはしっかり31度まで上がりましたが、それにもまして湿気がひどいです(笑)。
くろすけサン、こんにちわぁぁぁぁ。
> 柔和な表情にお人柄が現れてますね。
> 職場環境がご年配の方が多い地域なので、顔にも生き方がハッキリ出るなぁと。。綾子氏のような人を包み込む優しさに溢れた人になりたいものです。
そうですね。
ふくよかですよね。
優しそう。
> 知り合いに綾子さんがいます。
あら、同じ字。
> 生まれた年は違いますが、同じ誕生日です。
それは奇遇。
> とても気が合い、昔は良く愚痴や悩みを聞いてもらっていました。
> ふとどうしてるかなぁと逢いたくなりました。
> スミマセン。ちょっと外れたコメントで。。。m(__)m (((^_^;)
いえいえ。
今は逢えないの?
遠いのかな。
逢いに行きましょう。
待っていると思いますよ。
こんにちは!
柔和な表情にお人柄が現れてますね。
職場環境がご年配の方が多い地域なので、顔にも生き方がハッキリ出るなぁと。。綾子氏のような人を包み込む優しさに溢れた人になりたいものです。
知り合いに綾子さんがいます。
生まれた年は違いますが、同じ誕生日です。
とても気が合い、昔は良く愚痴や悩みを聞いてもらっていました。
ふとどうしてるかなぁと逢いたくなりました。
スミマセン。ちょっと外れたコメントで。。。m(__)m (((^_^;)
さぶちゃん大魔王様、こんにちはぁぁぁぁぁ。
後程、そちらにて。
オグリン先生へ
東鈴兼題句
月明かり うっかり鼠に 猫の影
月明かり 浮かれ鼠に 猫の影
月明かり 鼠咥えて 猫戻る
南風 月明かり 猫の土産や 皮衣
我塗りし 色机置く 芒月
ピンク塗る テーブルを置く 庭芒
使わない 机色変え 芒置く
南風 使わざる 机に踏ます 庭芒
芒束 幼女二人の おままごと
南風 芒持て 幼女二人の 庭遊び
「シロいるの?」 芒の揺れる 庭の奥
南風 猫おるや 藪の芒の ざわめきは
我が母の 墓なく戒名 無き芒
南風 家置きし 芒を飾る 母の骨
南風 置土産 芒一本 貉爺