本日・7/30・【露伴忌/ろはんき】
里遠しいざ露と寝ん草まくら/幸田露伴
陽炎老眼くもる鏡研(かがみとぐ)/幸田露伴
陽炎や鮒釣る馬鹿の鼻の先/幸田露伴
名月や露の流るる鉄兜/幸田露伴
本日、7月30日は、小説家・幸田露伴/こうだろはんの忌日です。
別号、蝸牛庵(かぎゅうあん)、笹のつゆ、雷音洞主、脱天子など多数。
1867年8月22日(慶応3年7月23日)~1947年(昭和22年)7月30日)
明治の文豪の筆頭で、代表的な小説は・『五重塔』『運命』、
他、『評釈俳諧芭蕉七部集』という膨大な著作が有名。
写実の紅葉(尾崎紅葉)、理想主義の露伴と並び称された。
文化勲章受章。
【露伴忌】
幻談に燭して修す露伴の忌/橋本鶏二
暮れてより稲妻しげし露伴の忌/村山古郷
露伴忌のいやにしづかな日雷/高澤良一
露伴忌や触れれば固き喉ぼとけ/北野民夫
道(タオ)問えはここぞと笑う露伴の忌/小栗釣月
では、幸田露伴の句を幾つか・・・、
飲馴れし井水の恋し夏の旅
豪傑も茄子の御馬歟[や]たままつり
師走何ぢや我酒飲まむ君琴弾け
長き夜をたたる将棋の一ト手哉
春霞国のへたてはなかりけり
富士の雲散つて裾野の小菊かな
初ゆめや富士で獏狩したりけり
横にして富士を手に持つ扇かな