4/5・本日・『三好達治』の忌日。
あんぱんの葡萄の臍や春惜しむ
菜の花や渡しに近き草野球
鶺鴒のよけて走りし落椿
落葉やんで鶏の眼に海うつるらし
星とぶや隣家の鯉の水をうつ
柿落葉家鴨よごれて眠りたる
水に入るごとくに蚊帳をくぐりけり
4月5日は、三好達治の忌日です。

明治33年)8月23日~1964年(昭和39年)4月5日
中学で、俳句に没頭し、
「ホトトギス」を購読。
萩原朔太郎に小説を師事。
街角の風を売るなり風車
万太郎なき曇り日の雨蛙
春の雪とぶや函嶺(はこね)の裏関所
樫どり(カケスの意)のうかがひ去りし雛祭
紅三頃(こうさんけい)桃の畑を鷗どり
菜の花やかづきやすまぬかいつぶり
艸木瓜(くさぼけ)や山火事ちかく富士とほし
合歓の花ゆれゆれてはつかきらら雲
蚊帳をつる川のむかひのすまひかな
ゆく年や山にこもりて山の酒